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秋山黄色 自称「真面目に不真面目を歌うあまり必要ない良い音楽」 独特ワードセンスは小学生時代から!?

[ 2022年2月9日 05:30 ]

大ブレークへの期待が寄せられている秋山黄色
Photo By 提供写真

 売れるアーティストを予測する上で面白い指標がある。「バイラルチャート」だ。世界最大手の音楽配信サービス「Spotify」が同サービスからSNSなどでシェア、再生された回数をもとに集計。曲に共感した利用者からviral=ウイルスのように拡散された曲の順位だ。YOASOBIら上位獲得者の多くが後に人気を得た。

 2018年に同チャート上位、20年にメジャーデビューしたのが秋山黄色だ。自ら作詞作曲、編曲し、無二の世界観にハマる熱狂的ファンも増加。放送中のABC系ドラマ「封刃師」の主題歌「見て呉れ」が6日に配信開始、3月9日には新アルバム「ONE MORE SHABON」の発売も決定し、大ブレークの期待が高まっている。

 栃木県出身の25歳。ゲームや漫画好きの少年は、中学時代にアニメ「けいおん!」を観て、音楽も趣味になった。高校1年で曲作りを始め、後にネット上で公開。地元と東京でライブも始めた。

 レーベル担当者は彼の魅力を、創作活動全般を本人が担うから言葉にウソがなく、作品の熱量も高くなり、聴く者に届くと分析する。特に歌詞は個性が光る。本人は「“詩らしい”状態にこだわらないように、話し言葉に寄せたり。使ってもいい言葉を増やすため、本当の意味で柔らかい“第三言語”を目指してる気がします」と明かした。

 初見の読者への自己紹介を求めると、「スカッとする感じの曲を作っています。真面目に不真面目を歌っている、あまり必要のない良い音楽です」と笑顔。やはり言葉が面白い。ちなみに印象的な名は「秋山が母の旧姓、黄色は小学生のときの『黄色い車はおばけの車なんだよ』という訳分からん発言を、後にイジられてついたあだ名です」。独特のワードセンスは当時からか。今年の飛躍に注目を!(萩原 可奈)

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