海老蔵の長男・勸玄くんが見せる9歳の色気 最年少で志願難役 「毛抜」粂寺弾正 「一生懸命がんばる」

[ 2022年10月8日 05:00 ]

堀越勸玄くんが八代目市川新之助として演じる「毛抜」の粂寺弾正(C)篠山紀信
Photo By 提供写真

 市川海老蔵(44)の長男・堀越勸玄くん(9)が、11月と12月に東京・歌舞伎座で行われる十三代目市川團十郎白猿の襲名興行で八代目市川新之助として初舞台を迎えるにあたり、その役衣装がお披露目された。撮影は巨匠・篠山紀信氏(81)が担当。11月に「外郎売」、12月に「毛抜」に出演する。

 まげを結い、成田屋の家紋があしらわれたはかまに身を包む。身長ほどの長さがあるやりを持ち、荒々しく見えを切る。9歳とは思えないほどの貫禄と同時に、化粧が施された表情は色気すら感じさせるほど。「毛抜」で演じる新時代の粂寺弾正だ。

 12月に上演される「毛抜」は市川宗家に伝わる歌舞伎十八番の一つ。毛抜きが推理の手がかりとなり、主の館に伝わる奇病の秘密を暴くミステリーだ。中でも粂寺弾正は、女性に対して手が早く、ちょっかいを出しては振られてしまったり、謎を暴く時には堂々とした貫禄も求められるなど通常は大人が演じる難役。父の海老蔵も初演は30歳ごろ。「本人からどうしても演じたいとの希望があった」(海老蔵)といい、成田屋の歴史上でも最年少となる9歳での異例の挑戦が決まった。

 撮影は、8月下旬に行われた。勸玄くんの体の大きさに合わせ、新たに仕立てられた衣装や小道具を用意。海老蔵や、長女の市川ぼたん(11)も付き添った。撮影は海老蔵や海老蔵の祖父にあたる十一代目市川團十郎さんの写真なども参考にしたといい、9歳ながら、りりしく貫禄たっぷりなビジュアルに仕上がった。

 勸玄くんは「父に教わりながら形を決めて写真撮影をすることができました」と手応え。すでに稽古はスタートしており「初日まで父としっかりとお稽古をして、お客さまに楽しんでいただけるように一生懸命がんばります」と意気込んでいる。海老蔵も、撮影日の翌日に更新されたブログで「改めて見ると成田屋の顔になっていて驚きました」と息子の成長に目を細めていた。(吉澤 塁)

続きを表示

この記事のフォト

2022年10月8日のニュース