国連人権理からロシア追放 専門家が見解「前代未聞」「ロシアにとって大きな汚点」

[ 2022年4月8日 15:54 ]

ロシアのプーチン大統領(AP)
Photo By AP

 EU・ロシア関係などの外交政策を中心に研究している、筑波大学准教授の東野篤子氏が8日、日本テレビ系「スッキリ」(月~金曜前8・00)にリモート出演。国連総会(193カ国)が7日、ロシアによるウクライナ侵攻を巡る緊急特別会合を再開し、国連人権理事会におけるロシアのメンバー資格を停止する決議案を採択したことに言及した。

 賛成は日米英など93、反対はロシアや中国、北朝鮮など24、棄権はインドなど58。安全保障理事会常任理事国の人権理メンバー資格停止は初めて。決議はロシアによる組織的な人権侵害や国際人道法違反が報告されていることに「重大な懸念」を表明。民間人殺害が次々と明らかになる中、人権理からのロシア追放が決まった。東野氏は「国連の人権理事会から国連の安全保障理事会の常任理事国が外される、これは前代未聞ですね」とコメント。「常任理事国がどこかの国連の組織から追い出されるような形になったということは、国連の歴史にもないわけです。ロシアにとって大きな汚点ですね。ただ、これによって何か行動を変えるという事はありませんし、それで行動を変えるくらいだったらそもそもウクライナには侵攻していないと思われます。なので、これで何か変わるという事ではありませんけれども、今後ロシアは人権を巡る問題に関して発言権もなくなりますし、投票もできなくなります」と語った。

続きを表示

2022年4月8日のニュース