渡辺棋王 永瀬王座に勝利し5番勝負開幕2連勝 10連覇、歴代4位のタイトル30期の大台へダブル王手

[ 2022年2月19日 19:30 ]

10連覇に王手をかけた渡辺棋王(日本将棋連盟提供)
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 将棋の渡辺明棋王(37)=名人との2冠=が永瀬拓矢王座(29)を挑戦者に迎える棋王戦5番勝負第2局は19日、金沢市で指され、渡辺が103手で勝利し、2連勝とした。棋王戦10連覇、そしてタイトル獲得30期の大台へダブル王手をかけた。

 戦型は渡辺の先手で相掛かりになり、昼食休憩に入る正午までに54手進んだ。33手目、渡辺が永瀬桂の利きに歩を突きだして角道を通す。高く維持した位が「それを主張にする予定だった」と渡辺の温めた作戦だった。

 永瀬陣を直射する角筋を軸に右銀を推し進め、攻撃態勢を整えると一転その角を端角へ活用した。「あまり精算もなかったが代案もなかった」。角交換に成功してさらにその角を左右両翼へにらみを利かすポジションへ打ち据えると、優勢を拡大していった。

 渡辺の先勝で迎え、10連覇へ王手をかけると共に羽生善治九段(51)の99期、大山康晴15世名人の80期、中原誠十六世名人(74)の64期に次ぐ歴代4位、タイトル獲得30期の大台にも王手をかけた。「(第3局まで)2週間ほどあく。普段通りに準備して迎えたい」。その第3局は3月6日、新潟市で指される。

 渡辺は11、12日、東京都立川市での本社主催・第71期ALSOK杯王将戦第4局に敗れ、藤井聡太王将(19)=竜王、王位、叡王、棋聖含む5冠=に7番勝負を4連敗とし、2冠へ後退して初めての対局だった。

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2022年2月19日のニュース