藤井2冠 棋聖初の防衛戦の相手は渡辺3冠 2年連続の対戦に

[ 2021年5月1日 05:30 ]

渡辺明3冠
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 藤井聡太棋聖(18)=王位との2冠=への挑戦者を決める将棋の棋聖戦決勝トーナメントは30日、東京都渋谷区の将棋会館で決勝が行われ、先手の前棋聖・渡辺明王将(37)=名人、棋王との3冠=が永瀬拓矢王座(28)に129手で逆転勝ちし、6月6日に千葉で開幕する5番勝負進出を決めた。

 1~3月の第70期王将戦(スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社主催)7番勝負と同じ顔合わせ。過去の対戦成績は渡辺が15勝5敗(2千日手)と圧倒していたが、この日は永瀬の指し回しの前に終盤まで大苦戦し「序盤で失敗し粘る方針も徐々に悪くなってしまった」と、対局姿勢からは脱力のムードも漂わせた。しかし最後は永瀬の緩手を見逃さない。土俵際で体を入れ替え、貫禄のうっちゃり勝利だ。

 これで棋聖戦5番勝負は2年連続して藤井と対戦することになった。日本中が注目した昨年は1勝3敗で無念の失冠。スポットライトは常に藤井に当てられていた。渡辺は「今回も注目度の高いタイトル戦になるので、張り切って臨みたい。(昨年と違い)日程的に準備する期間があり、昨年よりいい将棋を指したい」と意欲満々。「神童」藤井との手に汗握る戦いが、今年もコロナ下の日本列島を熱く盛り上げそうだ。

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2021年5月1日のニュース