桑田佳祐の初監督映画「稲村ジェーン」 30年以上の時を経てブルーレイ&DVD化

[ 2021年4月22日 04:01 ]

映画「稲村ジェーン」を監督したサザンオールスターズの桑田佳祐
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 サザンオールスターズの桑田佳祐(65)が監督した90年公開の映画「稲村ジェーン」が、公開から30年以上の時を経てブルーレイ&DVD化される。映像をデジタル・リマスタリング化し、サザンのデビュー日の6月25日に発売される。

 1965年の鎌倉市稲村ケ崎を舞台に、伝説の波を待つサーファーの若者たちを描いた青春物語。主演はこの作品で俳優デビューした加勢大周さん(51)。監督の桑田が音楽も担当し、10曲以上を書き下ろし。主題歌は「真夏の果実」、挿入歌は「希望の轍」で、今も人気のサザンの名曲が生み出された音楽映画でもあった。

 動員350万人、年間ランキング4位と興行は大成功。ただ、その後は91年にビデオとレーザーディスクが発売されただけで、地上波放送も同年の1回のみ。映画スタッフは「いつかDVD化を」と思ってきたが、そのタイミングもなかった。

 転機は昨年。公開30年の節目がコロナ禍と重なり、スタッフ間で「普段通りの夏を楽しむことができない今こそ、多くの人に見てもらういい機会では」という声が高まった。桑田も賛同し、30年ぶりの商品化が決まった。

 最初で最後の監督挑戦。桑田は「本当に大きな経験で、大切な財産になった」と振り返る。作品については「まだまだひよっこの私が監督のみならず、欲張って主題歌や音楽もやってしまったという、若気の至りの極地とも言える作品」と表現し、令和によみがえることに「うれしくもあり、同時に恥ずかしい気持ちもいっぱい」と明かした。

 当時は歌手が映画監督を務めることが今よりも異例のことで、評判もさまざまだった。「映画そのものの出来?これは全て監督であるアタシの責任であります(汗)!!どうか大目に見てやってください」とユーモアを交えて呼び掛けた。

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