阪神 25度目零敗&ハマスタ11敗でW球団ワースト記録 難敵・石田攻略できず…矢野監督「責任感じる」

[ 2022年9月11日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神0―7DeNA ( 2022年9月10日    横浜 )

<D・神>今季25度目の零敗で横浜スタジアムでのDeNA戦を終え、ファンに頭を下げる矢野監督(右手前)(撮影・北條 貴史)
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 またも黒歴史を塗り替えた。阪神は10日のDeNA戦に0―7と大敗。球団ワースト記録を更新する今季25度目の零敗を喫した。横浜スタジアムでのシーズン11敗も過去最多で8連敗はワーストタイ…。クライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ(S)で再び対戦する可能性のある球場で屈辱にまみれ、4位・広島に0・5差の肉薄を許した。

 最後まで勝てなかった。見せ場すらつくれなかった。横浜スタジアムでの今季最終戦。3万343人の満員御礼となった観衆には、黄色のユニホーム姿も多数あった。だが…。敵地の虎党を沸かせることはほとんどないまま、無抵抗での大敗。試合後、左翼席の虎党に向かってあいさつした矢野監督やナインが浴びた拍手は、かえってその身に染みたように映った。

 「それは責任を感じています」

 球団ワースト更新となった25度目の零敗について問われると、矢野監督はそう言い残してきびすを返した。前夜も2―9の惨敗を喫し「こんな試合を見せたくない。この悔しさを持って、どれだけ明日やれるか」と話していた。それが3安打無得点というさらに屈辱的な完敗となり、高卒新人の先発・森木を全く援護できなかった。

 昨年までは得意としていた横浜で、やられ続けた。球団ワーストタイの8連敗フィニッシュとなり、シーズン11敗は同最多。井上ヘッドコーチは「ミーティングでも“ここに来たら点数が入る、何だか知らないけど打てる球場だろうと。それを思い出せ”と。“横浜に駆けつけてくれているファンに良い形でお辞儀して帰ろう”と言った。それが(負の)連鎖なのか、うまくいかなかった」と悔しさをにじませた。

 相手先発の石田には今季4度目の対戦で、3勝目(0敗)を許した。矢野監督が「今日も別に良いとは思わないので、それが打てないのが悔しい」と言うように“ハマの呪い”にかかったかのような打線の沈黙だった。

 2位のDeNAとは残り12試合で6ゲーム差に開き、逆転は絶望的。4位・広島にも0・5差に迫られた。3位進出できても、ファーストSは敵地だ。開幕9連敗に始まり、数々の黒歴史を塗り替えてきた今季。次の舞台で横浜に来るまでに、“呪い”を解くすべを見いださねばならない。(山添 晴治)

 《59年ぶり更新》阪神は今季25度目の零敗を喫し、63年の24度を59年ぶりに更新する球団ワースト記録となった。プロ野球記録は56年大洋(現DeNA)と東映(現日本ハム)の31度。阪神は現在27度ペース。

 【今季阪神がつくったワースト記録】

 ★開幕戦7点差逆転負け 3月25日ヤクルトとの開幕戦で5回終了時8―1から8―10の逆転負け。開幕戦での7点差逆転は82年に西武が日本ハムに7―0から7―10で敗れて以来、プロ野球史上2度目の最大得点差。

 ★開幕9連敗 79年ヤクルトの8連敗を抜いてセ・リーグ史上初。

 ★史上最低勝率 4月14日の中日戦に敗れ、1勝15敗1分けの勝率.063。開幕から未勝利の勝率.000を除けば、プロ野球史上最低勝率。

 ★16試合で10差 4月13日、首位の巨人と10ゲーム差に。16試合目で首位と2桁ゲーム差は、89年の18試合目を更新する球団史上最速。

 ★開幕6カード勝ち越しなし 72、90年の5カードを超えて球団史上ワースト。

 ★25試合で20敗 4月23日のヤクルト戦に敗れ20敗目。25試合目は91年の27試合を更新する球団史上最速。

 ★ハマスタが鬼門 横浜スタジアムのDeNA戦で11敗(2勝)は98年と00年の9敗を超える球団ワースト。6月28日から8連敗は98年に並ぶワーストタイ。

 ★25度目零敗 9月10日のDeNA戦で喫した25度目の零敗は、63年の24度を上回る球団ワースト。

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2022年9月11日のニュース