大山不在危機救った 阪神・マルテ、49日ぶり復帰即連続適時打「チームの力になることができて良かった」

[ 2022年7月14日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神13―0巨人 ( 2022年7月13日    甲子園 )

<神・巨>2回2死三塁、マルテは左前適時打を放つ(撮影・坂田 高浩)
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 虎打線に頼もしい男が帰ってきた。待望の「ラパンパラ」ポーズはお預け。それでも「5番・一塁」で5月25日の楽天戦以来、49日ぶりのスタメンとなったマルテが、2本の適時打。急きょチームを離脱した大山の代わりに中軸の役割をしっかりと果たした。

 ボリュームの増したアフロヘアで久々の甲子園に登場。試合前練習では「ずっと前から友達」と話す同じドミニカ共和国出身の新助っ人、ロドリゲスとキャッチボールをするなど、明るい様子で汗を流した。2度の右足負傷の影響もあり、打率は2割前後に低迷しているが、持ち前の勝負強さは健在。初回1死一、三塁の第1打席でいきなり右前適時打を放ち、自らのバットで復帰を祝った。

 「久しぶりの合流になったけど、チームの力になることができて良かった」

 2回2死三塁では、今度は左前に痛烈な一打。「チームも良い雰囲気だったし、流れに乗って打つことができた」。打点を挙げたのはまだ4試合ながら、全勝に導いている。

 12日のウエスタン・広島戦で2本塁打を含む4安打と大暴れし、3連戦の途中で山口・由宇から招集された。偶然にも、昇格した日にポジションを争う大山にアクシデントが発生。チームの危機を救う働きに、矢野監督も「マルテが帰ってくるとチームのムードも変わりますし、いいところで適時打が出た。いいスタートが切れたかなと」と評価した。

 一方で課題と不安も露呈した。3回の守備では痛烈なゴロ打球に足が動かず、失策。遊ゴロに倒れた4回の第3打席は、歩くように一塁に向かった。この打席で交代させた指揮官は「よく分からん俺も。本人の状態なのか…。しっかり守ることも必要だし、最低限走ることもできないと試合で使うことはできないという判断」と渋い表情。打力は魅力ながら、守備、走塁が今の状態なら起用法には注文が付きそうだ。(山添 晴治)

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2022年7月14日のニュース