エンゼルス・大谷、今年も球宴先発あるぞ 2年連続なら日本投手初 バーランダー登板回避で

[ 2022年7月14日 02:30 ]

ア・リーグ   エンゼルス5-6アストロズ ( 2022年7月12日    アナハイム )

<エンゼルス・アストロズ>ベンチの大谷(撮影・篠原 岳夫)
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 エンゼルスの大谷翔平投手(28)がオールスター戦(19日=日本時間20日、ロサンゼルス)で2年連続ア・リーグ先発投手を務める可能性が12日(同13日)、高まった。両リーグトップタイの11勝で最有力候補だったアストロズのジャスティン・バーランダー投手(39)の球宴登板回避が決定。米メディアも大谷を最有力候補の一人に挙げた。

 アナハイムは、雲一つない青空が広がっていた。約50キロ離れた「ミッドサマー・クラシック(真夏の祭典)」の舞台、ドジャースタジアムも同じだった。球宴で指揮を執るアストロズのダスティ・ベーカー監督は、試合前に球宴先発投手について、近く決定する意向を示した。

 「どれだけ投げているのか、どれだけ休んでいるのかなど考慮して、週末に考えようと思う」

 注目はもちろん二刀流・大谷。昨年の球宴では「1番・投手兼DH」の特別ルールで史上初めて投打同時出場し、白星を挙げた。同監督は「投手コーチが他球団に電話をかけて選手をどう起用すればいいか確認している」と話すにとどめたが、大谷の2年連続先発登板の可能性が、にわかに高まっている。

 最大の理由は、両リーグ最多タイの11勝を挙げているア軍の右腕バーランダーの登板回避だ。ローテーション通りなら13日(日本時間14日)のエ軍戦先発だったが「family issue(家族の問題)」で遠征自体を回避。さらにベーカー監督は、予定を変えた次回先発の15日(同16日)から中3日となる球宴も「おそらく投げない」と明かした。今季は20年の右肘じん帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)から復帰1年目。慎重な起用を続けていることも一因となった。

 これでアの先発は、大谷、レイズの25歳左腕マクラナハンとの2択が現実的になった。マクラナハンは、リーグトップの防御率1・73、同2位の141奪三振をマーク。ベーカー監督が指揮を執るア軍の地元紙ヒューストン・クロニクルも「ベーカー監督の決断はマクラナハンか大谷に行き着く可能性がある」と報じた。大谷の2年連続先発登板が実現すれば日本投手初。1933年から始まった球宴では3年連続先発が最長で、2年以上は計19度、17人のみだ。

 大谷はこの日、3試合連続無安打でチームも5連敗。直近12試合で大谷登板日以外は10敗で、借金12は今季ワースト、首位のア軍から20ゲーム差となった。13日(同14日)は自己最長を更新する6連勝と、昨季に並ぶメジャー最多タイの9勝目を目指し二刀流出場。球宴指揮官の前で、その力を証明する。(柳原 直之)

 ▽大谷の昨季の球宴 コロラド州デンバーで7月13日に開催され、大谷はルール変更で「1番・DH兼先発投手」として史上初の投打同時出場。初回の打席は二ゴロ。マウンドではタティスをカットボールで左飛。マンシーは二ゴロ、アレナドには出場全投手最速の100.1マイル(約161キロ)の直球を投げ込んだ後、スプリットで遊ゴロに仕留めた。打席は2打数無安打も、1回無失点で日本投手2人目の勝利投手となった。

 ≪最長は3年連続≫MLB球宴では3年連続の先発登板が最長で、33~35年のL・ゴメス(ヤンキース)、53~55年のR・ロバーツ(フィリーズ)、16~18年のC・セール(Wソックス、レッドソックス)の3人。2年連続は17~18年のM・シャーザー(ナショナルズ)、00~01年のR・ジョンソン(Dバックス)、97~98年のG・マダックス(ブレーブス)ら16人。ゴメス、ロバーツは2年連続も1度ずつ。大谷が今年先発すれば18人目の複数年連続先発となる。(所属は当時)

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2022年7月14日のニュース