関本賢太郎氏 初回島田のバスターが裏付けた 阪神が知る巨人・メルセデスの「何か」

[ 2022年7月14日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神13―0巨人 ( 2022年7月13日    甲子園 )

関本賢太郎氏
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 【関本賢太郎 視点】阪神はメルセデスの「何か」をつかんでいる。それは初回の2つの動きに見て取れた。まずは無死一塁で島田の2球目。バスターを敢行した場面だ。

 バスターは元来、バントを警戒した相手内野陣がチャージしてきた際に用いるものだが、巨人は通常の守備隊形だった。では、なぜ、島田がバスターしたのか。実際にベンチからサインが出ていたかどうかは分からない。その中で一つ言えることは、試合前の段階で阪神サイドが「盗塁できる勝算が高い」と認識していたということだ。盗塁が成功できるのであれば、素直にバントするのはもったいない。だからこそのバスターだったと思う。

 もう一つは1死一、三塁、5番・マルテの打席で佐藤輝がスタートした場面だ。セオリーなら、二盗を企図することはない。けん制に誘い出される形になったとはいえ、確信めいた「何か」があるのだろう。その「何か」がけん制のクセなのか、球種なのか、ストレートと変化球でのフォームの違いなのか、は分からない。ただ、「何か」をつかんでいることが攻略に一役買ったことは間違いない。(スポニチ本紙評論家)

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