苫小牧中央・斉藤優ちゃん 6球団スカウト熱視線の中16K完投 南北海道大会進出一番乗り

[ 2022年7月3日 05:30 ]

第104回全国高校野球選手権南北海道大会室蘭支部Aブロック代表決定戦   苫小牧中央5―4室蘭栄 ( 2022年7月2日    とましん )

<室蘭栄・苫小牧中央>16三振を奪った斉藤
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 第104回全国高校野球選手権(8月6日から14日間、甲子園)の出場校を決める地方大会は2日、開幕した愛知大会などで計62試合が行われた。今秋のドラフト候補に挙がる苫小牧中央(南北海道)の最速151キロ右腕・斉藤優汰投手(3年)は、16三振を奪って4失点完投勝利を挙げ、南北海道大会進出を一番乗りで決めた。

 斉藤は9回にギアを上げた。「途中グダグダだったので、最後はしっかり決めたい」。右腕は140キロ台後半を連発し、圧巻の3者連続三振で締めた。

 06年夏の甲子園決勝で駒大苫小牧のエース・田中将大(現楽天)に再試合の死闘の末、投げ勝った早実・斎藤佑樹(元日本ハム)と名前の読みは「さいとうゆう」まで同じ。日本ハム、巨人などプロ6球団のスカウトの前で、初回にこの日最速の149キロをマークした。2回以降はスライダーで三振の山を築き、16個中11個は変化球で奪った。ロッテの柳沼強スカウトは「成長著しい。フォームのバランスも球質も良い。スライダーもブレーキがある」と評価した。

 2試合29個と量産する三振には、こだわりがある。「味方がエラーした時に流れを変えられるように練習してきた。三振が多いのは理想の投手像に近づいている」と斉藤。勉強では学年1位の成績を誇り修正能力も高い。3失点した6回の球速低下の原因が左足の上げ方にあると分析。「9回に入る前に気づき、試したら案の定そうだった」と解決した。

 高校3年間で野球を終えるつもりだったが、昨秋148キロを記録して考えを変えた。ひと冬越え、スクワットは昨秋の100キロから150キロへとパワーアップ。入学時1メートル83、70キロから1メートル89、88キロへとサイズもアップした。高校の先輩、日本ハム・根本を参考に今春から取り入れたワインドアップもはまった。

 今春の全道大会では初の4強入り。「流れを呼び込む投球をして、全道一を狙いたい」と初の甲子園を見据えた。

 ◇斉藤 優汰(さいとう・ゆうた)2004年(平16)5月27日生まれ、岩見沢市出身の18歳。岩見沢日の出小4年時に岩見沢日の出リトルタイガースで野球を始め、岩見沢明成中では軟式野球部。中2秋に捕手から投手に転向した。苫小牧中央では1年秋からベンチ入り。変化球はカーブ、スライダー、チェンジアップ、フォーク。家族は母と弟。1メートル89、88キロ。足のサイズ31センチ。右投げ左打ち。

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