阪神・近本 貫禄の28試合連続安打!桧山に並ぶ球団歴代2位 中日・根尾打ち崩し「自分の打撃できた」

[ 2022年7月3日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神5-2中日 ( 2022年7月2日    バンテリンD )

<中・神>8回無死、近本は右前打を放つ(投手・根尾)(撮影・大森 寛明)
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 阪神は2日の中日戦を5―2で快勝し、連敗を4で止めた。近本光司外野手(27)が4打数2安打2得点1盗塁と躍動。連続試合安打を球団2位タイの28試合まで伸ばした。同1位の11年マートンの記録まであと2。鳴りやまないバットで自身の記録更新とチームの連勝を導く。

 快音が鳴りやむ気配がない。1点先制し、なお3回2死一塁の第2打席。松葉の外角高めの真っすぐを、近本はあっさりと左前にはじき返した。自身の記録更新を決めただけでなく、大山の3点三塁打につなげる価値ある一打。快勝の立役者の一人となった。

 「2本(打てた)というよりは、得点につながったことが良かったです」

 猛虎の頂点がいよいよ見えた。5月28日のロッテ戦から始まった「ヒットパレード」は1カ月以上もオンエア中。28試合連続安打は01年桧山進次郎の歴代2位記録に並び、11年にあの超優良助っ人マット・マートンがつくった30試合まであと2とした。

 「しっかり直球に合わせて、出塁だけを考えていたので良かった。(前日の対戦の影響は)いや、別に。自分の打撃ができたから、それでいいと」

 8回先頭では前日の試合の5回2死一、二塁の好機で三ゴロに打ち取られた根尾から右前打した。痛快リベンジに左翼席の虎党は狂喜したが、近本は違う。「投手どうこうという問題じゃないと思います」。打撃の求道者として、相手投手に特別な感情を持ち込むことはない。

 その後はすかさず今季15個目の盗塁も決め、山本のスクイズで貴重な追加点のホームを踏んだ。打って、守って、走ったこの日も最後までグラウンドに立った。今季チームで唯一のフルイニング出場を続ける。根底にあるのは昨季の悔しさだ。シーズン大詰めの10月21日中日戦で右足を痛め、ヤクルトとのし烈な優勝争いの中で最後の3試合を欠場した。オフはケガしない体づくりを最優先事項に掲げ、今春キャンプイン前にも「とにかくケガをしないように。去年最後に迷惑をかけたのが、自分の中で引っかかっている部分がある」と、開幕からのフル回転を期していた。

 試合前には同じ左投げ左打ちの中堅手・大島と話す場面も。「学べることはたくさんあるので。基本はバッティングですよ」と、最多安打のタイトルの先輩からの金言もゲットした。3日の相手先発は難敵の柳だが、6月26日の前回対戦では第1打席で左中間へ先制二塁打を放った。まずは勝利につながる一打を放ち、マートンへの「挑戦権」を手にしたい。(山添 晴治)

 《8日にもプロ野球記録並ぶ》近本(神)が3回に左前打を放ち、5月28日のロッテ戦からの連続試合安打を28に更新。阪神の選手では11年マートンの30試合に次ぐ2位タイで、01年桧山進次郎に並ぶ日本人選手最長となった。日程どおり記録が更新されれば、5日の広島戦(甲子園)で球団タイ記録の30試合。8日のヤクルト戦(神宮)で79年高橋慶彦(広)に並ぶプロ野球記録の33試合になる。

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2022年7月3日のニュース