阪神・佐藤輝 意地の一発「前を向いてやっていきたい」守備で2度のミスも必死に取り返した

[ 2022年4月10日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神1ー9広島 ( 2022年4月9日    甲子園 )

<神・広>4回無死、佐藤輝はソロ本塁打を放つ(撮影・平嶋 理子)
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 4番が放った意地の一発だった。阪神・佐藤輝が、4回に左翼へ今季2号ソロ。完投を許し、攻略に苦しんだ広島・森下に一矢報いる放物線だった。

 「甘いところに来た球をしっかりはじき返せたので、ホームランになったことは良かったと思います」

 6点劣勢で迎えた4回先頭打者で、2ボール2ストライクから5球目の153キロ直球を仕留めた。浜風にも乗って伸びていった打球は左翼スタンドに着弾。甲子園の公式戦での逆方向へのホームランは昨年、唯一だった6月20日の巨人戦以来となった。「何とか早い段階で点を取って追い上げたい気持ちだった」。8点差の9回も先頭で右前打。序盤から主導権を握られる苦しい展開の中、自らのバットで必死にあらがった。

 守備でのミスを懸命に取り返そうとした。1点先制され、なお1死二塁で上本の右翼への飛球に目測を誤った。三塁についていた9回は一塁へ悪送球。この日の2安打はいずれも、ミスした直後の打席のものだった。

 今季最多3万8634人の観衆が詰めかけた甲子園で、戦う姿勢を最後まで示し続けた。「(ファンには)勝って喜んでもらいたいという思いが強いですし、苦しい状況ですけど頑張って、前を向いてやっていきたい。明日は絶対に勝ちたいという思いだけ」。きょうこそ勝利への快音を響かせる。(遠藤 礼)

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2022年4月10日のニュース