松坂大輔氏、スポニチ評論家初仕事 西武・隅田に熱視線「さすがドラ1。2種類だけでも抑えられる」

[ 2022年2月2日 05:30 ]

西武キャンプでブルペンを視察する松坂氏(撮影・尾崎 有希)
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 【平成の怪物が行く 松坂大輔の探球】昨年限りで現役を引退し、今年からスポニチ評論家に就任した松坂大輔氏(41)が1日、キャンプ行脚をスタートさせた。デビューの地は古巣・西武の宮崎・南郷キャンプ。ブルペンではドラフト1位の隅田知一郎投手(22=西日本工大)、同2位の佐藤隼輔投手(22=筑波大)の両左腕の投球練習に熱視線を送った。

 2月1日。球界のお正月に、まずは古巣である西武の南郷キャンプにお邪魔しました。スーツ姿。不思議な感じでしたね。改めて現役を引退したことを実感しましたし、ユニホームを着て練習している選手を見て、まだまだやりたかったなあ…という思いも生まれました。それでも今までと違った角度で野球を見るのは、やはり新鮮でした。

 ブルペンでは最初から最後まで、全員の投球練習を見させてもらうことができました。ドラフト1位の隅田投手、2位の佐藤投手。2人とも面白い直球の角度をしているな、という印象でした。まだキャンプ初日。打者も立っていない状態ではっきりとは言えませんが、隅田投手はポテンシャルの高さを感じましたし、「さすがドラ1だな」と思うボールは何球もありました。ボールの強さ、勢い。チェンジアップもいい抜け方をしていましたし、直球とチェンジアップの2種類だけでも打者を抑えられると思いました。佐藤投手はスライダーが大きな武器になりそうですね。

 ルーキーはキャンプ初日など「力み倒す」ことが往々にしてあります。その点、隅田投手、佐藤投手とも非常に落ち着いてピッチングをしていました。自分が新人だった99年のキャンプはとにかく元気で、練習量も投げる量も物足りないと思ってやっていたことを覚えています。新人選手がペースをつかむのは最初は難しい。これからキャンプ、オープン戦と疲れが出て、ちょっとフォームが崩れるとボールがいかなくなったりする。でも、それも経験しないと分からないことです。今はとにかくケガなくキャンプを過ごしてほしいと思います。

 辻監督や松井ヘッドコーチ、渡辺GMらにあいさつもできました。ただ、コロナ禍もあって選手と話ができなかったことが残念でしたね。今後も宮崎、沖縄とキャンプ地を回らせていただきます。評論家としてのスタート。これからもどうぞよろしくお願いいたします。(本紙評論家)

 ▽松坂大輔の99年の春季キャンプ 横浜高からドラフト1位で入団して迎えた高知・春野キャンプ。2月1日から約200人の報道陣が集まる中、3日の初ブルペンで91球。最初の日曜日となった7日には1万1000人のファンが集結。球団最多の1万5000人が集まった14日には、同僚の右腕・谷中が松坂のユニホームを着て「影武者」を務めて大フィーバーから逃れるシーンも。

 ≪広島キャンプ地では九里にスラ握り指導≫西武キャンプの取材を終えた松坂氏は車で20分ほどの広島・日南キャンプを訪問。「松坂世代」である同学年の東出野手総合コーチにインタビューするなど精力的に活動した。また、昨季の最多勝右腕である九里から「スライダーの握り方を教えてほしい」と頼まれ、ボールの握り方や手首のひねり方などを丁寧に教えていた。

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