20代最後のシーズン ソフトB・千賀は覚悟が違う いきなりブルペン35球「いい1年にしたい」

[ 2022年2月2日 05:30 ]

キャンプ初日からブルペンで投球練習する千賀(撮影・中村 達也)
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 プロ野球は1日、2年ぶりの有観客で一斉にキャンプインした。ソフトバンクはA組とB組が宮崎、C組が筑後でスタート。過去2年のキャンプでは出遅れた千賀滉大投手(29)はB組で初日にブルペン入り。1月30日に20代最後の誕生日を迎えたエースは、3年ぶりの万全スタートで今季に臨む責任感をみなぎらせた。他の投手も負けじと体調不良の甲斐野を除き続々とブルペン入り。競争がテーマの春が始まった。

 キャンプ初日を、千賀は達成感をみなぎらせながら終えた。調整を任せられている主力投手もいるB組で、フルメニューをこなした。そして、いきなりのブルペン入り。捕手を座らせて35球を投げた。

 「久々に全体練習に入ってキャンプしたな。みんなでランニングをして久しぶり感を味わっていました。例年よりはリハビリ組にいないので順調。自分の中ではいいと思います」

 昨年は両ふくらはぎ不調でリハビリ組での始動、20年は右ふくらはぎの違和感で初日から別メニュー調整だった。

 春季キャンプ初日にブルペンへ入ったのはA組スタートした19年以来、3年ぶり。久々に万全の状態でスタートした。「(開幕の)3月の後半に向けて、どう上げていくか。体の使い方を意識して仕上げるレベルもどん欲にいきたいと思っています」。V奪回に向けて前向きな姿勢を示し続けた。

 必勝祈願をした1月30日に29歳になった。女房役で育成同期の甲斐に「あっ、おめでとう」と言われたという。プロ12年目は、少し覚悟が違っている。「20代の最後、いい1年にしたい。今年1年間、シーズンは気持ちを入れてやっていこうと思う」と、力が入る。

 当然、3月25日の日本ハムとの開幕戦に照準を合わせる。藤本監督はこの日、開幕投手について問われると胸中を明かした。「まだまだ悩みながらですが1、2人、候補は頭の中にはある。どうしようかなー」とキャンプ中に答えを出す意向だ。

 18、19年に開幕投手を務めた千賀はもちろん、候補の筆頭となるが、「キャンプで仕上げたいとも思ってない。(ブルペン入りは)キャッチボールの延長線上。まだ何ともないです」と冷静。他の25投手もブルペン入りした初日。開幕投手争いも始まったばかり。オフを順調に過ごし、始動日にはしゃぎながらも慌てないのが、頼れるエース・千賀らしかった。(井上 満夫)

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2022年2月2日のニュース