盟友・亀山つとむ氏が見た!日本ハム・新庄監督のキャンプイン「3つの意図」

[ 2022年2月2日 05:30 ]

ビッグボスポーズをとる亀山氏
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 現役時代の新庄監督と阪神で右中間コンビを組んで「亀新フィーバー」を巻き起こした本紙評論家・亀山つとむ氏(52)が、日本ハムの2軍の国頭キャンプを訪問。2歳下の盟友の門出を見届けた同氏は、ビッグボスの意図を、さまざまな角度から感じ取った。

 昨年の阪神・宜野座キャンプを新庄が見に来て以来の再会。遠くから「なんで(キャンプ最初の取材が)阪神じゃないの?」と聞いてきた。1年ぶりと思わせない、毎日会っているような調子。接し方は昔から一緒だ。

 (1)2軍スタートの意味

 新庄は89年ドラフト5位で、私は87年ドラフト外入団。ともにファームからのし上がった。新監督初日を2軍で迎えたのは彼らしい。プロ野球においてチャンスは決して均等ではない。ドラフト上位の選手が10回もらえるとしたら、下位は1、2回というのが常。でも新庄は自分が2軍に行くことで、「俺の目にかなえば使う」という思いを伝えた。

 「おまえたちが突き上げないと駄目だ」というメッセージにもなった。2軍キャンプは閑散としていて、ぼんやり始まりがち。緊張感がないと1軍との格差はどんどん広がる。注目の監督が行ってメディアを集め、緊張感の中で始動させた。ここから2、3人でも昇格すればチームにとって一番の補強になる。

 (2)指導の狙い

 走塁指導ではベースの角をしっかり蹴り、勢いをつけて三本間の直線に入るよう教えていた。1歩2歩がセーフ、アウトの分かれ目だが、案外きっちり指導されない部分。彼は若手時代、米マイナー教育リーグに派遣された。私も経験したが、基本をみっちり教えてくれる。メジャーにも行った彼は、メジャーの派手なプレーが基本の反復の上にあると知っている。だから基礎の指導を大事にする。

 (3)組閣の意図

 直接指導したのは接することの少ない2軍コーチ陣に「新庄イズム」を伝えるためでもあったと思う。一方で1軍には「イズム」を知る人材を入れた印象だ。林孝哉ヘッドコーチは新庄の恩師・柏原純一さんを補佐する打撃コーチの経験を持つ。山田勝彦バッテリーコーチは楽天コーチとして野村克也監督にも認められた存在。いい人選をしたと思う。(本紙評論家)

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