関本賢太郎氏 痛かった阪神4番・大山の3回1死満塁での併殺 本当の狙い球を一発で仕留めないと

[ 2021年8月28日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神4ー6広島 ( 2021年8月27日    マツダ )

関本賢太郎氏
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 【関本賢太郎 視点】3度の好機ですべて凡退した阪神4番・大山につきる。2点を追う9回も一打同点の2死二、三塁で三ゴロに倒れて最後の打者。唯一の安打が走者のいない8回1死での二塁打だったため、得点圏での打撃がよりクローズアップされてしまう。

 特に3回1死満塁での二ゴロ併殺打は痛かった。初球の外角真っすぐを見逃し、2球目の外角スライダーをファウルした。実は2回先頭での1打席目に5球すべて外角で最後はカットボールを一飛。真っすぐは1球しか来ず、しかもボールだった。

 やられた外角の変化球を狙っていたのだろう。そのボールがストライクゾーンに来たのだから読みは当たっていた。踏み込んで力強いスイングをしたが、しかし、ひと振りで仕留められず、ヒットゾーンに打ち返せないのが大山の現状だ。

 2球で追い込まれ、3球目の外角スライダーを見逃した。大瀬良―坂倉のバッテリーは4球目に初めて内角に、しかも真っすぐを投じてきたが低めに外れた。大山は、おそらくカウント2―2からの5球目は外角の変化球に意識がいったと思うが、内角直球に詰まらされて二ゴロ併殺。ここの敗因は配球で裏をかかれたからに他ならない。

 ストライクゾーンには必ず3度はくる。積極的にいくのは悪いことではないが、もったいない打席にしてはいないか。厳しいコースや待っていなかった球種に手を出していないか。本当に狙っていた球なら、一発で仕留められるようにしないといけない。

 4番打者が、ここぞの場面で打てばチームを勝利に導ける。両チームの4番打者の結果が勝敗に直結したゲームだったため、大山の奮起に期待したい。(スポニチ本紙評論家)

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2021年8月28日のニュース