甲子園28日準決勝 近江・山田「500球制限」考えず智弁和歌山戦へ全力「任されたイニング投げ切る」

[ 2021年8月28日 05:30 ]

準決勝に備え、練習する近江の選手たち
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 第103回全国高校野球選手権大会は27日に今大会初の休養日を迎え、28日に準決勝の4校がそれぞれ調整に努めた。近江は01年以来の決勝へ進めば7日間で5試合となり、「1週間で500球」の球数制限の影響が最も大きい。主に先発を務めてきた山田陽翔投手(2年)は球数にとらわれず、一戦必勝を期した。

 神戸国際大付との激闘から一夜明け、オンライン取材に応じた山田は元気いっぱいだった。智弁和歌山との準決勝を前にあふれる力が画面越しに伝わる。

 「相手打線は確実に点を積み重ねている。投手陣が最少失点で切り抜けられるか。僕の体は大丈夫です」

 気になるのは今春選抜から導入された「1週間500球」の球数制限だ。準々決勝では先発と9回2死からの再登板で計96球。23日の大阪桐蔭との2回戦から3試合で計293球を数えた。29日の決勝まで進めば2日間で207球までしか投げられない。他の3校は21日までに2回戦を終え、唯一、5試合分の球数がカウントされる不運でも自分の投球を貫く姿勢を示した。

 「目の前の1勝をしないと次はない。任されたイニングをしっかり投げ切りたい。あとは岩佐さんに任せれば勝利はついてくる」

 過去4試合は全て山田が先発し、背番号1の3年生右腕・岩佐直哉が救援する形で勝ち抜いてきた。準決勝も形は変わらない。山田はブルペンで山なりに11球を投げて調整。宿舎にある温泉では熱いお湯と冷たい水に交互に入ってリフレッシュし「体は軽く保てている」とうなずいた。多賀章仁監督も「今まで通りチャレンジャーの姿勢で向かっていく」と強調した。(中澤 智晴)

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