関東第一 チームを救った男、谷口 故郷に錦 今度は人を救う職業へ

[ 2019年10月1日 14:02 ]

いきいき茨城ゆめ国体2019 高校野球硬式の部準決勝   関東第一10―2仙台育英 ( 2019年10月1日    ノーブルホームスタジアム水戸 )

 一振りでチームを救った。0―2の5回無死満塁、代打で登場した関東第一・谷口龍汰捕手(3年)は初球に勝負をかけた。

 「僕は集中力が長く続かないので、まずは初球の1球だけに集中しようと。それがいい結果に出ました」

 直球1本に絞っていたが、極限まで高めた集中力の効果もあり、スライダーに体が反応した。快音を残した打球は右中間へ。走者一掃の逆転二塁打から始まり、この回打者15人攻撃で一挙10得点。猛打で決勝進出を決めた。

 故郷に錦を飾った。実家は茨城県南部のつくばみらい市。両親や友人もスタンドから観戦していた。「地元なので、何とかして結果を残したいと思っていた。友達もいるので、いいところを見せられたらと思っていた」。試合会場のノーブルホームスタジアム水戸は幼い頃から慣れ親しんだ球場。小学時に所属した「谷井田スターズ」では「マクドナルド杯」で、この日と同じように右中間に逆転打を放った。同チームは人数不足のため、数年前に解散。様々な思いを胸に、打った。

 チームを救った男は今度は人命を救う。卒業後は野球を続けることなく、消防士を目指す。きっかけは中学2年時、兄が病気で倒れた際、自宅に駆けつけた救急救命士が措置を施す姿を見て「カッコいい。こういう男になりたい」と決意。救急救命士に憧れ、消防士を志した。「迷いはなかったです」。野球はもちろん大好きだが、消防士への思いが上回った。

 今夏甲子園大会では準々決勝敗退。履正社に敗れた8月18日に国体出場が決まった。米沢貴光監督は「彼らは甲子園が終わった日に“国体で日本一を目指したい”と言っていた。それなりの準備をしてきてくれたと思う」と言う。頂点まであと1勝。「日本一になれるようにしっかりと調整して臨みたい」と谷口は表情を引き締め、力強く言った。

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