広島 誠也 首位打者と最高出塁率の2冠も「チームがこういう状況なので微妙」

[ 2019年10月1日 05:30 ]

広島の鈴木誠也外野手
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 セ・リーグは30日にレギュラーシーズンの全日程が終了し、個人タイトルが確定。広島では鈴木誠也外野手(25)が打率・335、出塁率・453をマークし、首位打者と最高出塁率の2冠を初受賞した。一方でチームは、阪神が中日に勝ったため4位が確定。クライマックスシリーズ(CS)進出を逃す、痛恨の幕切れとなった。

 7年目にしてタイトルを手中に収めた。首位打者、最高出塁率の誇るべき2冠。だが、名実ともに超一流の仲間入りを果たしても、その表情は硬かった。

 「もう少しうれしいかな…と思ったけど、チームがこういう状況なので微妙ですね」

 リーグ4連覇やCS進出を逃した現実に目をやれば、素直に喜べない。個人タイトルよりも、常にチームの勝利を最優先してきた鈴木らしい反応だった。

 それでも打率・335は特筆ものだ。ベテラン・新井が引退し、不動の3番・丸も抜けた今季。相手バッテリーのマークは4番に集中し、初手から四球覚悟の際どいコースを突いてきた。だが、この25歳はセルフコントロールに長けている。

 「最初の頃は自分が打たないと…という意識が強く、ボール球に手を出したりした。それをすぐに切り替えられたのがよかった」

 つなぐ意識に徹し、時には冷静に四球を選ぶ。中でも影響を受けたのは丸だ。「もともと出塁率はあまり意識していなかった」が、得点に及ぼす影響を何度か説かれ、考え方が変わった。リーグ断トツの・453。鈴木にとっては、首位打者よりも誇らしい冠だ。

 「打撃には波があるし、状態が悪くても四球で出塁すれば、得点チャンスは増える。出塁率はチームに貢献できる数字なので、意識してやっていました」

 もう一つ。主砲が打率よりも意識していたのはOPSだ。MVP最有力候補の巨人・坂本勇を上回るリーグトップの1・018。112得点も堂々のリーグ1位を誇る。チームの得点にいかに貢献してきたか…を如実に示す勲章と言っていい。

 「今年は得点が多かったのもよかった。塁に数多く出ないと増えない数字。貢献度が高いということなので」

 レギュラーシーズン最終戦でチームの4位が確定した今季。個人タイトルの喜びは半減しても、鈴木の働きは決して色あせない。
 「来年がダメなら意味がないので…ね」

 来季リベンジへ。フォア・ザ・チームの主砲が高い意識を持ってけん引する。(江尾 卓也)
 

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