阪神・近本、球団新人最多記録を更新 恩師「次は長嶋さんの記録目指せ」

[ 2019年9月6日 00:42 ]

セ・リーグ   阪神9―2DeNA ( 2019年9月5日    横浜 )

関学大野球部元監督の竹内利行さん
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 阪神の近本光司外野手(24)が5日のDeNA戦で2安打を放ち、球団新人最多記録を更新する137安打へ伸ばした。初回の右前打で16年の高山俊に並び、8回の左中間二塁打で超えた。3回先頭で選んだ四球は一挙6得点の起点となり、快勝に貢献した。近本の関学大時代の恩師で元監督の竹内利行さん(69)がエールを送った。

 
 近本君、球団新人最多安打記録、おめでとう! よくやった!! 立派な記録だと思います。大学時代はよくケガをしていたけれど、決して腐らず、真面目にコツコツとやってきた成果だと思います。君は関西学院大の星です。本当におめでとう!

 入団1年目からレギュラーに定着し、想像以上によく頑張っていますね。記録を打ち立てることができたのは君の頑張りもさることながら、矢野監督が我慢強く君を起用してくれているおかげでしょう。レギュラーシーズンの活躍はテレビなどで拝見していますが、何より驚いたのはオールスターのサイクル安打。君が活躍することで関西学院大の名前も世間に知れ渡る。ケガをせず、さらなる活躍を期待しています。

 大学に入学した頃はどちらかと言うと、印象の薄い選手でした。投手での入学でしたが、同世代には好投手が多く、あまり目立つ存在ではありませんでした。ただ、足は速く、ミートがうまかった。3年生になって野手へ転向したことで、一気に才能が花開きましたね。地味な選手に映りましたが、とにかく練習態度は超がつくくらい真面目。当時、会社員になったら大成するだろうなと思っていたくらいです。

 君の才能をさらに開花させたのは、大阪ガスの竹村誠監督(享年57)ではないでしょうか。竹村さんは「近本君を是非うちに」と熱心に誘ってくれましたから。一人欠員が出た事で、大阪ガスへ入社する枠ができたと聞きます。縁もあり、運も持ち合わせていたのでしょう。君にとって竹村さんは恩人の一人。この活躍を、きっと天国で喜んでくれていることでしょう。

 『継続は力なり』。最後に、この言葉を贈ります。君が入学してきた当時、関西学院大野球部のスローガンでした。真面目にコツコツと――。次は長嶋さんのセ・リーグ新人安打記録を目指して、ラストスパートしてください。活躍を楽しみにしています。(関西学院大野球部元監督・竹内 利行)
 
 ◆竹内 利行(たけうち・としゆき)1950年(昭25)4月27日生まれ、兵庫県出身の69歳。関西学院から関学大に進み、社会人の大丸でもプレー。12年から関学大ヘッドコーチを務め、同年12月に監督就任。13年秋にリーグ優勝へ導き、16年12月に退任。

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