広島5年連続巨人戦勝ち越し 松山先制Vアーチ「絶対に負けられなかった」

[ 2019年8月28日 05:30 ]

セ・リーグ   広島2―0巨人 ( 2019年8月27日    東京D )

2回無死、先制ソロを放ちナインに出迎えられる松山(撮影・久冨木 修)
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 広島は27日の巨人戦に2―0で勝ち、球団最長となる5年連続巨人戦勝ち越しを決めた。4番の松山竜平外野手(33)が2回に決勝打となる先制の6号ソロを放つと、4回にはアレハンドロ・メヒア内野手(26)が5号ソロを放ちリードを広げた。逆転でのリーグ4連覇に向け、一つも負けられない3連戦の大事な初戦をものにし首位巨人とのゲーム差を5・5に縮めた。

 必勝への思いは2本のアーチへと姿を変えた。2回、先頭の松山は2ボールから巨人の左腕メルセデスのスライダーを右翼席に運んだ。8月1日の対戦に続く今季2本目、先制の6号ソロは、そのまま決勝弾となり「勝てれば何でもいい。絶対に負けられなかった。いい形で勝つことができた」と胸をなで下ろした。

 殊勲の一発にも試合後の表情が晴れなかったのは、その後の2度の得点圏での凡退が理由だ。6回1死一、二塁では見逃し三振。8回2死一、二塁では空振り三振に倒れた。特に、8回は前の鈴木が申告敬遠されただけに悔しさが募った。

 「もう1本出ていれば、もう少し楽になった。そこは反省」

 それでも、バティスタがドーピング検査で陽性反応を示して出場選手登録を外れて以降、4番に座って9試合目。「特に意識していない。今まで通りやりたい」と言うが、4番としては今季初の決勝打となった。

 もう一人の勝利の立役者、メヒアは“戦友”との勝負に勝った。1点リードの4回2死、1ボールからメルセデスの真っすぐを弾丸で左翼席中段に突き刺した。9日の阪神戦以来、出場14試合ぶりの5号ソロ。「完ぺきだった。タイミングが取れているし、気持ちをつくれている」と納得の表情だった。

 相手左腕もドミニカ共和国のカープアカデミー出身で、同アカデミー時代に対戦経験があった。「友達でも試合中はライバル。打てたことは最高だった」。この日の2打数2安打を含め今季の対メルセデスは8打数6安打と完全に“カモ”にしている。

 今季の巨人戦は残り4試合を残し5年連続での勝ち越しを決めた。逆転優勝に向け、1敗もできない3連戦初戦に勝ちゲーム差を5・5に縮めた緒方監督は「1試合1試合、諦めずに戦っていく」と誓った。2本のソロ本塁打は直接対決3連勝への号砲となるはずだ。(河合 洋介)

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2019年8月28日のニュース