広島ジョンソン 2年ぶり日本Sでまた快投 圧巻103球白星「サイコウデース!」

[ 2018年10月29日 05:30 ]

SMBC日本シリーズ2018第2戦   広島5―1ソフトバンク ( 2018年10月28日    マツダ )

<広・ソ>お立ち台で鈴木(左)とポーズをとるジョンソン(撮影・岡田 丈靖)
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 マウンドの姿と同じように、貫禄を見せた。今シリーズ初勝利のお立ち台。広島・ジョンソンは鈴木の肩を抱きながらインタビューを受けた。1メートル93の助っ人。その姿は1メートル81の鈴木が小さく見えるほど、大きかった。

 「自分にも勝ちがついたし、とても気分がいい」。そう言って笑みを浮かべると、日本語で「サイコウデース!」と絶叫した。

 16年沢村賞左腕。同年の日本ハムとのシリーズでは初戦で白星を挙げたが、2年ぶりの大舞台でまたも快投を演じる。3回まで完全投球。4回、先頭の川島に四球、今宮に許した中前打を丸がファンブルして無死一、三塁とピンチが広がった。

 ここからが本領発揮だ。グラシアルを遊直に抑え、4番・柳田との対決。ツーシームを内角に2球続けて追い込むと、1球高めに外した4球目、再びツーシームを内角に投げ込んで空振り三振だ。続くデスパイネも遊ゴロに抑えた。7回を4安打1失点に抑え、再び勝利投手となった。

 「(柳田には)イシ(石原)が感じたサインを信じて失投しないように、という気持ちで投げた」

 とにかく短期決戦に強い。CSと日本シリーズを合わせると、通算6試合で4勝1敗で防御率0・86と驚異的だ。「一試合一試合気持ちが揺らいでいるようではいい投球ができない。ただ、短期決戦の球場の雰囲気が集中力を高めてくれるのかもしれない」と自己分析。極限の集中力が好結果を生んでいる。

 来日4年目。女房役の石原との絆は深く、「今ではイシがサインを出す前に、“これを投げたい”というのが一致することがある」と以心伝心の間柄となり、この日もサインに首を振ることはなかった。圧巻の103球。初戦で引き分け、仕切り直しとなった第2戦でバンデンハークとの投げ合いを制した。次戦は中5日での第6戦の先発が有力。頼もしい助っ人左腕が、34年ぶりの日本一を目指すチームを勢いづかせた。 (河合 洋介)

 ▼広島・石原(ジョンンソンを好リード)いいコースへ投げてくれた。1点は取られたけど、最少失点だから。(4回の柳田には)前後の(配球の)兼ね合いもあるから。ジョンソンがいいところへ投げてくれた。

 《球団5人目複数勝利》ジョンソン(広)が7回1失点で今シリーズ初勝利、16年第1戦以来となる2勝目をマークした。広島のシリーズ複数勝利は山根和夫5勝、川口和久3勝、福士敬章、大野豊2勝に次ぐ5人目となった。ジョンソンは16年第5戦にも先発したが勝敗はつかず。今シリーズで2勝目を挙げれば、球団では79、80年山根、91年川口に次ぎ27年ぶり3人目(4度目)の同一シリーズ2勝となるがどうか。

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