誠也 浩二超え4番打!1試合最多3打点 「緊張」2年前から楽しむ余裕

[ 2018年10月29日 05:30 ]

SMBC日本シリーズ2018第2戦   広島5―1ソフトバンク ( 2018年10月28日    マツダ )

<広・ソ>5回1死二、三塁、中前に2点打を放ち、ガッツポーズで雄叫びを上げる鈴木(撮影・北條 貴史) 
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 34年ぶりの日本一を狙う広島が5―1で、ソフトバンクに先勝した。4番・鈴木誠也外野手(24)は初回に先制の適時内野安打を放つと、5回にも中前2点適時打をマークした。2試合連続マルチとなる3安打で、球団の4番としてはシリーズ最多となる3打点。32年ぶりの引き分け開幕から仕切り直しとなった一戦で、4番の存在感を十分に見せつけた。

 流れを引き寄せる執念の激走に、勝利を呼び込む巧みなバットコントロール。「ミスター赤ヘル」の山本浩二の記録を超えた。広島の4番打者ではシリーズ最多の3打点を挙げ、鈴木は白い歯をのぞかせた。

 「球の速い投手なので、コンパクトに打って後ろにつなぐ意識。(3打席目は)直球で入り、たまたま甘いところに来た球を仕留めることができました」

 剛腕バンデンハークを攻略した。初回2死三塁で157キロの初球を叩くと一塁へ全力疾走。ボテボテの打球を、先制の遊撃内野安打とした。3―0の5回1死二、三塁では外寄りのスライダーを中前へ運んだ。

 厳しい表情が目立ったレギュラーシーズンとは別の空気感の中で戦っている。「シリーズは楽しまないと、すぐに終わってしまうので」。にこやかに穏やかに――。それは「緊張し、戸惑い慌てた」という初出場だった2年前の決戦で見られなかった感情だ。

 9月20日の阪神戦。大台の30号を放ち、珍しく安ど感に浸る24歳がいた。「30本打ててホッとしました」。昨夏の右足首骨折から復帰し今季は厳しいコンディションでも弱音を吐かず必死にもがいてきた。

 「ケガしてどれだけできるのか。楽しみであり不安もあり。最初の離脱(4月に下半身の張り)以降はどうにか乗り切れたので良かったです」

 打率・320、自己最多の30本塁打、94打点は、4番としての意地と責任感の結晶だ。34年ぶりの日本一を狙う頂上決戦。時に傷つきながらも、リーグ戦を完走できた喜びが、プレーににじみ出る。

 緒方監督は本拠地での先勝に「自分たちの野球ができた」と満足そう。快音を連発する主砲についても「初戦からスムーズにバットが出ている。CSの時よりも状態は上がっている」と目を細めた。

 シリーズ2試合で9打数5安打3打点。何より、本人が確かな手応えを感じ取る。「シリーズに入っていい内容が続いているし、打席の入り方、考え方もいい状態。次の試合でもアジャストできたらと思います」。30日からは敵地で3連戦。表情豊かに打ちまくる4番・鈴木の存在が頼もしい。 (江尾 卓也)

 《チーム4番打者最多打点》鈴木(広)が2本の適時安打を含む3安打で3打点の活躍。広島打者のシリーズ1試合3打点以上は

 年 相手 回戦  打者  打順 点

80 近鉄(1) ライトル 3番<3>

80 近鉄(6) 水谷実雄 5番<4>

84 阪急(3) 長嶋清幸 5番<4>

84 阪急(7) 山崎隆造 2番<3>

 に次ぎ34年ぶり5人目。4番では鈴木が初で、山本浩二が4度、アレンが1度記録した2打点を上回るチーム4番打者の最多打点になった。

 《V確率63%も》広島が2戦目に勝ち1勝1分けとリード。日本シリーズで先勝した過去68チームのうち43チームが日本一。V確率は63%になるが、広島に限ると

 年    星取り   結果

84○→●○○●●○  V

86△○→○○●●●● ×

16○→○●●●●   ×

 とV確率は33%。今回のように本拠地の1、2戦を無敗で敵地に乗り込んだ86年と16年は、ともにV逸と好スタートを生かせなかったが今回はどうか。

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