孫の活躍に最高の笑顔…渡辺元智氏、神宮に通い詰めた日々 ドラフトは「あまり騒がないでよ」

[ 2018年10月21日 20:13 ]

東京六大学野球秋季リーグ戦第7週最終日   明大4―3立大 ( 2018年10月21日    神宮 )

<立大・明大>1回2死一、塁、明大・内山の適時二塁打で生還した一走・渡辺佳(左)は次打者の吉田とハイタッチする(撮影・郡司 修)
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 明大・渡辺佳明遊撃手(4年=横浜)が打率・420で全日程を終了。打率首位で早慶戦を待つことになった。そんな孫の活躍を満面の笑みで出迎えたのが前横浜監督の元智氏(73)。「すごい試合を見せてもらったねえ」とサヨナラ劇勝に興奮気味。首位打者の話になると「本当に皆さんのお陰。善波監督や周囲の人に恵まれたね」と感謝の言葉を述べた。

 佳明が明大に入学、試合に出始めた1年のときに横浜の監督を辞任。それからは横浜の自宅から東京・新宿区の神宮球場に通い詰めた。「よく通ったね。熱を出して来れなかったこともあるから皆勤とはいかないが、楽しませてもらった」と言う。

 2年でレギュラーを掴んだときは9番を主に打った。3年では三塁手としてベストナイン。今季は初めて遊撃手として起用され、ここでもベストナインを獲得した。1年ごとに成長する姿に元智氏も「本当にグチとか苦しいとか家に帰りたいとも言わないんだよ。よく頑張ったと思う。首位打者は獲れたらいい。仮に早慶戦で誰かに逆転されても仕方ない」と素直に褒めた。

 25日は運命のドラフト会議。夏に家族で話合い「プロ一本」に決めた。「もし指名がなかったら困るからあまり騒がないでよ」と祖父としての顔を見せる。周囲にいた知り合いや明大ファンから握手を求められた元智氏。4年間で90試合、303打数95安打、打率・314の数字を残した孫の活躍は祖父にとって宝物のような記録だった。 (落合 紳哉)

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