巨人・山口鉄 今季限り引退 9年連続60試合登板「ジャイアンツで現役生活を終えたかった」

[ 2018年10月5日 04:50 ]

巨人の山口鉄
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 巨人の山口鉄也投手(34)が、今季限りで現役を引退することが4日、分かった。近日中に会見を開く。

 鉄腕リリーバーが、13年間のプロ野球人生に区切りをつけた。「ジャイアンツで現役生活を終えたかった。ここ数年は肩の状態もしっくりきていなかった。野球を通じてたくさんの方にお会いできましたし、感謝の思いでいっぱいです。今はすっきりした気持ちでいます」と語った。

 シンデレラボーイそのものだった。米マイナーリーグを経て、05年に導入された育成制度のドラフト1巡目で巨人入り。150キロ超の直球とスライダーなどを武器に頭角を現した。07年に支配下登録され、08年は67試合に登板して新人王を獲得。同年から9年連続60試合登板はプロ野球記録だ。12年の日本ハムとの日本シリーズでは胴上げ投手も経験。3年目には1軍の主力となり、09、12、13年と最優秀中継ぎ投手のタイトルを獲得した。09年、13年のWBC日本代表メンバーにも選出され、「育成の星」としても注目を集めた。

 しかし、16年から左肩に違和感が出た。17年の1軍登板はわずか18試合。状態が上がらず「朝起きて肩の状態を確認するところから、一日が始まるんですよ」と苦しみ、今季は1軍登板はなかった。6日の阪神とのファーム選手権には「今年一年間、2軍で試合に投げてチームに貢献していたわけではないので」と出場しない。こんな一面からも分かる真面目で、純粋な性格。チームメートからの信頼も厚かった。育成から頂点を極めた34歳の左腕が、マウンドに別れを告げる。

 ◆山口 鉄也(やまぐち・てつや)1983年(昭58)11月11日生まれ、神奈川県出身の34歳。横浜商からダイヤモンドバックスのルーキーリーグを経て、05年育成ドラフト1巡目で巨人入団。07年4月に支配下登録され、08年に新人王獲得。12年は44ホールドのセ・リーグ記録を樹立した。09、12、13年に最優秀中継ぎ投手を受賞。1メートル84、88キロ。左投げ左打ち。

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