鳥谷 意地と誇りの虎単独最多2065安打 762日ぶり甲子園ショートにコール

[ 2018年10月5日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神1―2ヤクルト ( 2018年10月4日    甲子園 )

<神・ヤ>5回、代打で球団最多となる通算2065安打目の適時打を放った鳥谷は記念のボードを受け取る   (撮影・成瀬 徹)    
Photo By スポニチ

 阪神・鳥谷敬内野手(37)が4日のヤクルト戦で、藤田平と並んでいた球団最多安打記録を更新する2065安打目を放った。観衆3万993人と空席の目立っていた甲子園が、満員時のように沸いた。0―1の5回2死二塁。青柳の代打で登場した鳥谷が、ヤクルト先発・星の初球、外角フォークを捉えて遊撃右を破り、二走の高山が同点のホームイン。甲子園で17イニングぶりの得点を生み出した一打はメモリアル安打となった。

 「積極的に行ったことが、良い結果につながってくれました。(安打記録は)今まで積み上げてきた結果で、これからもやるべきことは変わりません」

 送球間に二塁進塁した後、花束と記念プレートが渡された。表情を変えずファンに一礼する本人とは対照的に、スタンドからは割れんばかりの大歓声がおきた。振り返れば、次打者席に出てきた時点で球場がざわつき始め、代打コールで大歓声に変わり、節目の安打でまた大歓声。静かだった聖地を沸かせた。

 これだけじゃない。グラウンド整備が終わり「代打の鳥谷がそのまま入ってショート」と放送された瞬間、悲鳴も混じった大歓声が球場に響き「鳥谷コール」を全身に浴びた。甲子園で遊撃に就くのは16年9月2日DeNA戦以来762日ぶり。久々の「定位置」でゴロ、ライナーを1つずつ無難に処理した。

 北條の離脱後は植田、森越の併用が続いたが、攻撃力低下は顕著だった。そんな打線の中で鳥谷が放つ存在感は格別。なにより、姿を見るだけでファンが作り出してくれる、その空気がチームに勇気を注入していた。

 Bクラスが確定した15年目のシーズンは若手起用などチーム事情も一因となり、出場機会が限られた。試合後に「代打だったので、なんとかつなごうと思って、ヒットになってくれて良かった」と、いつも通り、淡々と語り、クラブハウスへ消えた。その背中には、他人では理解し難い、さまざまな感情が渦巻いているように見えた。(巻木 周平)

続きを表示

この記事のフォト

「大谷翔平」特集記事

「始球式」特集記事

2018年10月5日のニュース