札幌→北広島でも続く“北海道の夢” 先を見据えた日本ハムのBP構想

[ 2018年4月24日 10:20 ]

2017年に日本ハムが発表した新球場のイメージ図
Photo By 提供写真

 未来を想像することは難しい。記者が東京時代の日本ハムを担当していた02年3月に北海道への本拠地移転構想が発覚。当時、世間の目は移転に懐疑的なものばかりだった。巨人と同じ東京ドームが本拠地で観客動員が伸び悩んでいたとはいえ、関係者は「東京を出るなんてもったいない」と声をそろえた。もちろん、当時は記者も16年後の今を想像できなかった。

 04年にファイターズは北海道で新たなスタートを切り、着実に道民の心をつかんでいった。スポーツコミュニティーの実現と地域密着を目指した活動はもちろん、限られた資金ながら独自のドラフト戦略やチーム編成で昨季までの過去14年で5度のリーグ優勝。今やチームは道民の誇りだ。16年10月に14年ぶりに担当に復帰した記者も地元ファンのチームへの関心の高さを肌で感じている。

 球団は再び大きく舵を切ろうとしている。球場と球団の運営一体化も目指し、16年5月に表面化した新球場を軸とした「ボールパーク(BP)構想」。球団は新球場建設候補地として名乗りを上げる札幌ドームがある札幌市と北広島市と何度も協議を重ね、今年の3月26日に決断を下した。選ばれたのは人口約196万人の札幌市ではなく、約5万8000人の北広島市。現時点では最寄り駅がないなど課題は多いが利用できる土地は約37ヘクタールと広大で、土地の無料貸付や新球場の10年間にわたる固定資産税の免除など手厚い行政サポートも見込まれている。

 23年の開業を目指すBP構想が一つの節目を迎えたが、札幌市が「負けた」わけでも、北広島市が「勝った」わけでもない。本拠地は約546万人が暮らす広大な北海道。栗山監督は「(建設候補地が)どこであろうと、みんなで“北海道の方々の夢をつくろう”ということ」と言葉に力を込める。BP構想に携わる全ての関係者が夢に描くのは数年先の利益や権益ではない。50年、100年先のファンの笑顔だ。(記者コラム・山田忠範)

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