ドジャース球団広報 大谷の登場曲に込めた思い語る「レーザーのような鋭い打球を」

[ 2024年3月29日 01:30 ]

お披露目された大谷の壁画(撮影・白鳥 佳樹)
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 大リーグは28日(日本時間29日)、米国で本格的にシーズンが幕を開ける。韓国・ソウルで開幕シリーズを戦ったドジャース、パドレスを除くチームは今季初戦となる。新天地でメジャー7年目を迎えるド軍の大谷翔平投手(29)は本拠地開幕となるカージナルス戦に「2番・DH」で出場予定。新たな登場曲であるルーペ・フィアスコの「The Show Goes On」に込められた思いが明らかになった。

 25日にドジャースタジアムで行われた古巣・エンゼルスとのオープン戦。大谷が打席に入る前に、08年グラミー賞受賞の人気ラッパー、ルーペ・フィアスコの人気曲「The Show Goes On」が流れた。青空に染み渡っていくような軽快なリズム。ファンも盛り上がった。

 20、21日に韓国で行われた開幕シリーズのパドレス2連戦、そして24日のエ軍戦ではブルーノ・マーズの「24K MAGIC」を使用した。突然の登場曲の変更。「僕が選んだ」という仕掛け人は球団広報のフアン・ドラド氏だ。名前の翔平とタイトルのshowをかけていることはもちろんだが「曲の冒頭にLaser(レーザー)という歌詞がある。“レーザーのような鋭い打球をたくさん飛ばしてほしい”という願いを込めた」と熱弁。「翔平も気に入っていると思う。当面はこの曲を使う可能性が高い」と付け加えた。

 「レーザー」といえば現役時代のイチロー(現マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター)の強肩を表した「レーザービーム」が有名だが、最速119・1マイル(約191・7キロ)、最長493フィート(約150・3メートル)を誇る大谷の規格外の打球も値する。打者専念の米7年目。日本選手初のトリプルスリーや40本塁打以上&40盗塁以上も期待される。

 本格開幕への機運は高まっている。チームがオフだったこの日はロサンゼルス市内の「都ホテル ロサンゼルス」で投打で躍動する姿が描かれた縦150フィート(約46メートル)、横60フィート(約18メートル)の巨大壁画の除幕式が行われた。ブルーシートが外されると、集まった約500人から大歓声。「レッツゴー・ドジャース」コールも起こった。

 20日に専属通訳だった水原氏の違法賭博問題が発覚。21日のパ軍戦の2打席目から13打席連続無安打と心身の疲労は隠せないが、とにかく切り替えるしかない。この日までに大谷は騒動後では初となる自身のインスタグラムを更新。エ軍の公式アカウントの投稿を引用するなど古巣への感謝の気持ちを込めた。

 冒頭の歌詞は「Alright, already, the show goes on(ショーはもう始まっている)」と続く。28日の本拠開幕戦の相手先発は昨年5月に初めて投げ合い、打撃で3打数2安打だった元巨人のマイコラス。軽快なリズムに乗り、「青のSHO撃」が本格的な開演を迎える。(柳原 直之)

 ▽大谷とマイコラスの過去の対戦 昨年5月3日にセントルイスで日米通じ初対戦。結果は右前打、右前適時打、遊飛の2安打1打点で大谷に軍配が上がった。15~17年の巨人時代も日本ハム・大谷と対戦機会がなかったマイコラスは「楽しかった」。この試合では大谷も二刀流で先発。大谷が5回5安打4失点で自己最多タイの13奪三振、マイコラスが5回2/3を8安打3失点で、ともに勝敗は付かなかった。

 ▽The Show Goes On シカゴ出身のラッパー、ルーペ・フィアスコの代表曲。11年3月にリリースされ、全米アルバムチャート初登場1位を記録した3枚目のアルバム「Lasers」のリードシングル。12年グラミー賞では最優秀ラップパフォーマンス賞と最優秀ラップソング賞にノミネート。大谷は打者として20年にルーペ・フィアスコ&ガイ・セバスチャンの「Battle Scars(戦いの傷痕)」を使用したこともある。

 【大谷の登場曲】

 ☆投手・大谷 日本ハム時代の15年からエンゼルス時代の22年までアフロジャックVSサーティー・セカンズ・トゥ・マーズの「ドゥ・オア・ダイ(リミックス)」を使用。昨季はEaglesの「Life In The Fast Lane」。

 ☆打者・大谷 同15年からエ軍移籍後の20年までオリー・マーズの「ラップド・アップ」。21年は人気アニメ「呪術廻戦」のエンディング曲でALIの「LOST IN PARADISE feat.AKLO」。22年は映画「グレイテスト・ショーマン」の挿入歌、23年はGhost Machinesの「Can’t Get Enough」。

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