【落合×福本豊対談】小柄な体で通算208本塁打「どの人でも飛ばせる。強い打球を打ったおまけ」

[ 2024年4月22日 17:30 ]

対談後に記念撮影をする落合博満氏(左)と福本豊氏(撮影・大城 有生希)
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 現役時代に3冠王を3度獲得し、監督としては中日を4度のリーグ優勝に導いた落合博満氏(70)が22日、自身のYouTube「落合博満のオレ流チャンネル」を更新。大好評対談企画「博満の部屋」の第7回目として、当時世界記録だったプロ通算1065盗塁を誇る「世界の盗塁王」こと福本豊氏(76)をゲストに招いて対談を行った。

 落合氏は「1番打って、170センチに届かない身長で200本のホームラン打ってるっていうのは凄いですよね」と1メートル69センチの小柄な体で通算208本塁打した福本氏の長打力に感嘆。

 福本氏は「ホームラン狙って打ってるわけじゃないし、粘っとって打ったらいった。ノムさんが“芯に当たったらカーンっていきますね”言うてきた。いやいや、タイミングが合ったら勝手にいくやないですか。僕みたいに力がなかっても。力じゃないっていうのはやっぱり証明できてるいうか。西本(幸雄)監督から“力やない”というのも言われた。“人間の体の理がどうのこうの。勝手に合ったらいくようになってる。どの人でも飛ばせるものは持ってる。ただ、ぎょうさん打てるかどうかはある。そういう形ができたらそこそこいくんや。強い打球を打ったおまけがホームランや”と自分は考えていた。狙って打ったってそんなん無理だもん。ここ(落合氏)みたいに狙って打った。そういうのはできない」とタイミングさえ合えばホームランは打てるとの考えを示した。

 また、落合氏は「インサイド強かったですよね」と指摘。福本氏は「あれは大熊(忠義)さんと常に一緒におったから、いろんなことを教わった。“フク、おまえな。パ・リーグで試合に出る、レギュラーになろう思ったらな、インコース打てなあかんのや”って。長池(徳士)さんもそうでしたね。インコースはベースにくっついて練習。インコースの体に当たりそうなやつをファウルでええからカーンと打つ。“さばく練習をせえよ”って言われた。“よかったらここ(内角)へくるから”って。そういう癖ついてくっついてこの辺きそうやったから“当たる前に打ったらええねん。練習をそのくらいのつもりで。試合になったらいかなあかんねん”っていうのはありましたね」と当時の指導を振り返った。

 福本氏は内角は得意だったとし「だからインコースは好き。詰まろうが何しようが好きやからすぐ打ついうか。うまいことさばけたらまたうれしいし。阪急は速いボールのインコース打つ練習を結構みんな(やっていた)。長池さんの時くらいから、大熊さんもそうですけど、やってたんじゃないかな」と思い返すように話した。

 落合氏は「体の大きい人はインサイドに投げろ、体の小さい人にはインサイドに投げるなっていうことはよく言われていましたね」と話すと、福本氏も「手が短いから」と同調した。福本氏は「手が短いから曲げたまんまでクイっとした。小さい人はみんなうまいもんね」と説明。落合氏は「だからインサイド投げた時にはホームラン覚悟して投げなきゃいけないよって。それがホームラン年間10本打たない選手でもね。小さい人にはインサイド要注意だよっていうことはよく言ってました」と監督時代の指導を振り返った。

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