西武・中村 新打法1号!“トップスピン打ち”手応え 「芯で打てた」高めボール球を“大根斬り”

[ 2024年3月20日 05:22 ]

オープン戦   西武3-1広島 ( 2024年3月19日    ベルーナD )

<西・広>8回、勝ち越し2ランを放つ西武・中村(撮影・久冨木 修)
Photo By スポニチ

 見逃せば完全にボールだった高めのスライダー。西武・中村剛はヘッドを立てたまま上から叩いた。オープン戦12打席目で今春1号。「芯で打てたので良かった。(1本)出るに越したことはないので良かった」と笑った。

 杉田から驚きの“大根斬り”でアーチを放ったのは1―1の8回2死一塁。このオフから挑戦している「トップスピン打法」で左翼席に運んだ。飛距離が出るとされるのはボールの中心から下を叩くバックスピン。向上心を持ち続けて現役最多の471本塁打を量産してきた大砲はロッテ・佐々木、オリックス・山下ら常時160キロ前後の直球を投げる投手が多くなってきたことで差し込まれないため「ボールの上を叩いてバットを下に潜らせるイメージ」という打法に取り組んできた。

 独特の感性と高い技術があるからこそ可能な新打法。飛距離を伸ばすこととは真逆の発想でゴロが増えるリスクがあるが、角度がつけばドライブ回転でも飛距離が出る。まさにギリギリで左翼フェンスを越えた。中村剛は新打法について「あまり深く掘り下げてほしくないですけど。練習の一環としてやっているだけなので」と多くを語らなかったが、確かな感触が両手に残った。

 今季は新外国人で4番のアギラーを支える中軸として期待される中、初回の左犠飛を含めて全3打点。松井監督は「技術はもちろんあるし、足も動いてる」と目を細める。史上9人目の通算500本塁打まであと29本とする中村剛は「1本、打てた方がいい気持ちで開幕に向かえる。もっと内容を上げていきたい」と見据える。40歳は、まだまだ元気だ。(福井 亮太)

 ▼西武・平良(先発して5回3安打1失点の好投)スプリットで空振りも取れているし、(スライダーとの)使い分けができている。

続きを表示

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

2024年3月20日のニュース