パドレス・ダルビッシュ 熟練の14球で初回零封 想定外の1球生かし、大谷との初対戦は遊ゴロ封じ

[ 2024年3月20日 19:50 ]

ナ・リーグ   パドレスードジャース ( 2024年3月20日    高尺スカイD )

開幕戦のドジャース戦に先発したパドレス・ダルビッシュ(AP)
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 パドレスのダルビッシュ有投手(37)が20日、自身にとって2年ぶり4度目となる開幕投手として韓国・ソウルの高尺スカイドームで行われたドジャース戦に先発。自らの持ち味を存分に出し、初回を「0」で終えた。

 先頭のベッツはカウント3―1からピッチクロック違反で四球。思わぬ結果に一瞬、天を仰いだが、ここからの修正力が違った。2番は日米通じて初対戦となる大谷。初球は外角低めに構えた捕手・カンプサノの構えとは大きく異なり、内角高めへ。大谷がのけぞるほどの1球となった。1番打者への四球、さらにこの大谷への“入り”も右腕にとっては“想定外”の1球だったに違いない。しかし、この1球が結果として、大谷封じへの布石となった。

 2球目は狙い通り、低めへのカットボールでファウル。3球目、ほぼ同じコースへのスプリットはボール球となった。4球目、外角高めへ91・1マイル(約146・6キロ)のシンカーは大谷のタイミングを完全に外し、遊撃手へのゴロに。内角の残像を生かす形で、2球目以降は制球を間違えることなく低めへ。最後は外に逃げていく球で仕留めた。

 大谷は一塁に残ったため、盗塁を警戒しなければならない場面は続いた。しかしクイック投法などを巧みに織り交ぜ、隙は見せなかった。3番・フリーマンは低めへの直球で見逃し三振。続くスミスも94・5マイル(約152・1キロ)で左飛。大谷を一塁にクギ付けにし、初回を終えた。日米通算196勝。初回に要した球数はわずか14球。経験と実績に裏打ちされた、円熟の14球だった。

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