阪神新守護神・湯浅、ヒヤヒヤプロ初セーブ 9回3四球も3点差守り切った「バッターに向かうだけでした」

[ 2023年4月1日 06:00 ]

セ・リーグ   阪神6―3DeNA ( 2023年3月31日    京セラD )

<神・D>試合に勝利し、喜ぶナイン(撮影・岸 良祐)
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 湯浅は土俵際を気持ちの強さで乗り切った。3四球を出しながら無失点で切り抜けてプロ初セーブ。お立ち台では代名詞の“アツアツ”とは対照的な4文字を口にした。

 「ヒヤヒヤです…。ああいう展開になって申し訳ない」

 先頭の代打・大田にきわどいコースを見極められて四球を出すなど1死満塁。「やるしかない。何も考えず、バッターに向かうだけでした」と開き直った。佐野を146キロで3球三振に仕留めて雄叫びを上げ、最後はソトを遊飛に打ち取った。

 WBCでの経験がさらなる成長の糧になる。1点劣勢の8回1死一、三塁で救援したメキシコとの準決勝の翌日。決勝戦前の練習中に栗山監督から呼び止められた。「あの場面で、あんないいボールを投げられたら、ここからは、どんな場面でも大丈夫」。決勝の後には「ここから、もっともっと駆け上がって!」と背中を押され、どの言葉も胸に深く刻んだ。打者6人のうち5人に対してフルカウント。プロ最多36球を投げて発進し、力強くフル回転を見据えた。

 「しっかりリカバリーして、明日(1日)も投げられるように準備したい。(セーブ)数は気にしていないですけど、しっかりゼロに抑え続けて、自然と数字が重なればいい」
 登場時に浴びた大歓声には「気持ちよかった。初めての“あと1球”も、あの状況でしっかり聞こえた」と屈託のない笑みを浮かべた。虎党に幾度も歓喜の瞬間を届けるため、アツアツの挑戦が始まりを告げた。(阪井 日向)

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2023年4月1日のニュース