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令和初のアユ解禁!至福の81匹~和歌山・有田川、日高川~

[ 2019年5月22日 15:25 ]

2日目の釣果。ピチピチした元気な若アユがいっぱい釣れて大満足
Photo By 提供写真

 令和の年号を迎えた記念すべき今月1日、全国で最も早いアユの友釣り解禁を迎えた和歌山県の有田川、翌日に日高川へ釣行した。釣果は2日間で11~19センチを81匹。カジカガエルや野鳥がさえずり、清々しい新緑に抱かれた山間を流れる自然豊かな清流で至福の2日間を満喫した。西日本各地の最新情報も併せて紹介する。(スポニチAPC、鮎匠会・横山 芳和)
 
 まずは令和初日の有田川。粟生地区に到着すると、雨模様にもかかわらず、すでに好ポイントは太公望でいっぱい。オトリ店でアユ談議をしていると場所移動する釣り人を認め、入川した。下流に淵のある瀬落ちで、変化の多いのがここの特徴。水温は15度まで上昇していたが、降雨のためか冷たく感じる。先の釣り人に聞くと、すでに10匹ほど掛かったらしい。

 まずは上流側で、20センチほどの水深がある瀬を狙ってオトリとなるアユを放つ。じっくりと誘うが反応はない。下流の深瀬で跳ねる姿が見られた。すぐに移動して、川底に沈む、茶色く輝く頭大の石にオトリアユを導く。途端にツ、ツ~ンと目印が下流に飛ぶ強烈なアタリ。サオを立てて、逃さないように瀬脇まで誘導して引き抜く。空中の野アユは、天皇陛下が重要な儀式の際にまとう束帯装束の色である、黄櫨染(こうろぜん)のような美しい姿で舞ってきた。令和初、18センチの美しいアユに感動し、見入ってしまった。

 オトリを交換して、同様の艶のある石に止めて待っているとガツーンと連発のアタリがあり、強い追いで2匹目をゲット。今回の釣行で最大となる19センチの1匹で、2本の鮮やかな黄色い追星と長い背びれが有田川の好調を表すようであった。その後は周囲を細かく探っては野アユの型が落ちると移動し、数を伸ばした。下流の榎瀬橋まで釣り下がり、釣果は11~19センチを28匹。雨脚が強まり寒さも増してきたため、ここで納竿となった。

 2日目は、鮎匠会の仲間・永岡氏の案内で日高川支流の寒川に入川した。午前8時半の水温は12度。「前日も凍(し)みるような中で追ってきた」と聞いて半信半疑だったが、オトリを投入したものの瀬では追って来ない。よく見ると深場の底で姿が見えたので、じっくり待つことにした。すると、スーッと目印が水中に吸い込まれるアタリ。ハリが深く差し込むのを確かめながら引き抜くと、16センチの真っ黄色な野アユが背掛かりで飛んできた。その後も、あでやかな茶色の石に狙いを定めて、きっちり止めて待つ事でよい釣果が得られた。水中の視認性の高い偏光グラスが効率的に釣るには有効だった印象だ。この日は午後4時までで13~18センチを43匹。水温上昇とともに、盛期を思わせる追いを堪能した。

 2日間で81匹。場所ムラはあるが、狙いどころが分かれば好釣果が得られる状況。今回は流れの中でも、あでやかな石や岩盤の部分をピンポイントで定め、確実に止めて待つ事がいい結果につながった。ただし、流れのある荒い石や岩盤を攻め込むため、ハリの傷みが早く、小まめな点検と交換が大切だ。そして初期では、2番アユの追いが期待できないため、早めの見切りで場所交代することがベストな判断だった。両河川ともに魚影は濃いため、シーズンを通して好釣果が期待できそうだ。

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