花組・柚香光 ウィズコロナ舞台「最善尽くしたい」

[ 2020年8月1日 05:30 ]

大きな羽根飾りを背負い、万感の思いで客席にあいさつする柚香光
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 新型コロナウイルス感染症の影響を受け、約4カ月間公演を中止していたが、兵庫・宝塚大劇場が花組新トップスター・柚香光(ゆずか・れい)のお披露目公演「はいからさんが通る」(9月5日まで。東京宝塚劇場は10月10日~11月15日)で上演を再開。東京宝塚劇場では31日、星組新トップ礼真琴とトップ娘役・舞空瞳のお披露目公演「眩耀(げんよう)の谷/Ray」(9月20日まで)が開幕し、宝塚も「ウイズコロナ」を意識しながら元の姿を取り戻しつつある。

 柚香は初日のカーテンコールで、トップの象徴である大きな羽根飾りを背負い「皆様から頂いた拍手がどれだけうれしかったか。マスクでお顔がすべて見えなくても、その輝く瞳にどれだけの勇気とパワーを頂いたか…」などとあいさつし、感極まって声を詰まらせる一幕もあった。柚香は「こうやって再開できましたのも、たくさんの方々が大変な思いをして闘い続けた結果。その思いを裏切ることないよう務めたい」と責任感を漂わせ「私たちがどのように日々を重ねていくかによって宝塚歌劇だけでなく、エンタメ業界にも影響してくると思うので、最善を尽くしたい」と慎重な姿勢を崩さなかった。

 稽古がなかった間、柚香は「再開に向けて、よりよい舞台ができるよう、今まで目を向けられなかったことに時間をさいていた」と明かし、自宅の限られたスペースで1人、自主稽古していたという。演出家の小柳奈穂子さんは「休みの間にいい意味で力が抜け、自然体になって成長を感じた」と目を細める。

 コロナ対策で客席は通常の約半数。開演前は誰も話をせず、劇場にはビリビリするほどの静寂が流れるが、スターの登場時にわき起こる拍手は以前と遜色なく一体感が漂っている。(土谷美樹)

 ◇柚香光(ゆずか・れい) 3月5日生まれ、東京都出身。杉並区立和泉中を経て09年初舞台。花組配属。14年「ラスト
・タイクーン」で新人公演初主演。。昨年11月、明日海りおの後を受けトップ就任。身長1メートル71。愛称「れい」。



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