雪組・彩風咲奈<上> 失敗恐れず“体当たり”で挑む「シティーハンター」の主人公

[ 2021年8月14日 05:30 ]

大人気コミック「シティーハンター」の冴羽を生き生きと演じる彩風咲奈(右)
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 雪組新トップスター・彩風咲奈。兵庫・宝塚大劇場で上演中の大劇場お披露目公演「シティーハンター」(9月13日まで。東京宝塚劇場は10月2日~11月14日)は累計5000万部を超える人気コミックの宝塚版とあって、男性ファンからも注目の一本だ。

 稽古の空き時間も常に漫画を手に、帰宅後も「アニメ1話は必ず見る」と、どっぷりはまった世界観。女性にめっぽう弱い凄腕のスイーパー・冴羽(さえば)りょう(けものへんに尞)を、緩急織り交ぜ熱演し客席を引きこんだ。

 下級生時代から注目を集める存在で、組替えの多い最近の宝塚では、雪組一筋にスター街道を歩んできた珍しいタイプ。“雪組エリート”ではあるが「おかげで格好悪いところも下級生時代から皆さんにさらけ出してきたので、心の底から体当たりで稽古できている」。プライドが邪魔することはない。「どんな時も前進することを忘れず、失敗を恐れずに貪欲に挑戦していきたい」。力強く誓った横顔が頼もしかった。(土谷 美樹)

 ◇彩風 咲奈(あやかぜ・さきな)2月13日生まれ、愛媛県大洲市出身。市立大洲北中を経て07年初舞台。雪組配属。10年「ソルフェリーノの夜明け」で新人公演初主演。11年「灼熱の彼方」でバウホール初主演。身長1メートル73。愛称「さき」。

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