雪組・朝月希和 遅咲き娘役トップの強みは経験値 いつか「朝の月」のように輝く存在に

[ 2021年10月30日 05:30 ]

マンガでおなじみの100トンハンマーも登場。はつらつとヒロインを好演する朝月希和(左)
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 雪組新トップ娘役・朝月希和。東京宝塚劇場で上演中のトップお披露目公演「シティーハンター」(11月14日まで)では、新トップスター・彩風咲奈演じる凄腕スイーパー・冴羽(さえば)りょうの相棒、槇村香を好演。勝ち気な人物像をつくり上げ、従来のトップ娘役の枠を超えたと評判だ。

 花組から雪組→花組→再び雪組と異例の組替えを経験し、入団12年目のトップ就任は娘役としては遅咲き。「いろんな角度から組を見ることができましたし、ヒロインということに縛られず、役の人生を全うするということを心掛けてきた」と、その経験値が強みになっている。

 進路を決めかねていた中学時代、母に連れられて見た東京宝塚劇場での「パリの空よりも高く」。2階の端っこの席にも届くパワーに圧倒され「ここに入りたい」と思った。芸名に迷った時、宝塚音楽学校に続く宝塚大橋に浮かぶ早朝の奇麗な月に感銘を受けた。「一晩たっても空に月が残っている。私も時間がたってもお客さまの心に残るような存在でありたい」と「朝月」に決めた。その名の通り、トップ娘役として力強く一歩を踏み出した。 (土谷 美樹)

 ◇朝月 希和(あさづき・きわ)1月6日生まれ、東京都出身。昭和女子大付属昭和高を経て10年初舞台。花組配属。13年「愛と革命の詩」で新人公演初ヒロイン。その後雪組~花組~雪組と異動を繰り返し今年4月トップ娘役に。身長1メートル63。愛称「ひらめ」。

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