宝塚月組・月城かなと<上> 若き日の菅原道真独特の目つきを大胆に再現

[ 2023年3月18日 11:00 ]

 【Saturday宝塚】月組トップスター・月城かなとが“学問の神様”菅原道真に扮した「応天の門/Deep Sea」が25日、東京宝塚劇場で開幕する。

 灰原薬氏の同名コミックが原作で月城扮する道真と、鳳月杏(ほうづき・あん)演じる“平安の色男”在原業平が、次々に起こる怪事件を暴く歴史サスペンス。「いろいろぶつかり合いながらも、タッグを組んだ時に自分の力以上のものを発揮する“平安の最強バディー”感を出したい」と2人のデコボコ感も絶妙で、芝居巧者ぞろいの月組だからこそ成立する場面がいくつもあった。

 特に月城の目力が印象的。「漫画を見た時に、とても目が印象的だったので、そこをメークで表現できるよう、いろいろ挑戦しています」。その言葉通り、漫画内で表現される道真独特の目つきを大舞台で大胆に再現し、頭脳明晰(めいせき)で、どこか現実を見透かしているような若き日の道真像に仕上げた。

 一方、ショー「Deep…」は深海を舞台にした熱いラテンショー。「私の宝塚人生の中でも、かなり印象的な作品」と胸を張る。平安の妖艶さとエネルギッシュなステージ。両極端な魅力で彩る舞台だ。(土谷 美樹)

 ◇月城 かなと(つきしろ・かなと)12月31日生まれ、神奈川県出身。田園調布学園高を経て09年初舞台。雪組配属。13年「Shall we ダンス?」で新人公演初主演。17年2月、月組に組替えとなり21年8月、トップ就任。身長1メートル72。愛称「れいこ」。

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