宙組スター・瑠風輝　深く豊かな声量、安定した歌唱力武器に新体制支える

大ヒットゲームを題材にした「大逆転裁判」で熱演する瑠風輝
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　【Saturday宝塚・瑠風輝】宙組スター、瑠風輝（るかぜ・ひかる）の外部劇場初主演作「大逆転裁判―新・蘇る真実―」が大阪のシアター・ドラマシティで開幕した（26日まで。KAAT神奈川芸術劇場では8月1～8日）。

　無実の罪に問われた依頼人を救うため、事件の真相を描く大ヒットゲーム「逆転裁判」の世界を描いた人気シリーズ。宝塚では10年ぶり4度目の舞台化、しかも今回は主人公・成歩堂龍一（宝塚版での役名はフェニックス・ライト）の先祖、龍ノ介が留学した19世紀のロンドンで、名探偵シャーロック・ホームズと出会う。

　瑠風は深く豊かな声量、安定した歌唱力を武器に、1メートル75の恵まれた体格を生かし学生服姿も映えた。殺人犯に仕立てられたホームズ役、鷹翔千空（たかと・ちあき）との掛け合いや、マンガチックな擬音のセリフで笑わせ緩急つけた演技で客席を引き込んだ。

　宙組は5年7カ月もの間、組を引っ張ってきた真風涼帆が6月に退団。新トップスター芹香斗亜（せりか・とあ）を中心に新体制がスタートしたばかりで、瑠風は組を支える大きな戦力として期待される存在。今回の手応えを胸に次回の大劇場公演でも飛躍してくれるはずだ。（土谷　美樹）

　◇瑠風　輝（るかぜ・ひかる）1月26日生まれ、東京都調布市出身。佼成学園女子高を経て12年初舞台。宙組配属。16年「Shakespeare」で新人公演初主演。身長1メートル75。愛称「もえこ」。