宙組・芹香斗亜 9代目トップの責任感「お客さまの心を動かして拍手を頂ける人間にならなければ」

[ 2023年9月30日 10:00 ]

客席からの大きな拍手を受けこぼれんばかりの笑顔で応える宙組新トップスター・芹香斗亜
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 【Saturday宝塚】宙組新トップコンビ、芹香斗亜&春乃さくらの大劇場お披露目公演「PAGAD(パガド)/Sky Fantasy!」が29日、兵庫・宝塚大劇場で開幕した(11月5日まで。東京宝塚劇場は同25日~12月24日)。

 「パガド」は、お披露目としては異例の“黒い役”。本来持ち合わせるキラキラした“白”のイメージから一転、希代の奇術師・カリオストロ伯爵を熱演し客席を引きこんだ。

 宙組は前回の大劇場公演でトップコンビが去り、組の発足時から在籍し15年にわたって組長を務めた寿つかさも退団。「皆、言葉にはしないけれど“時代が変わるんだな”というのを感じていると思う。ただ、私自身は情熱を持ち続けて“ひたすら舞台に向き合う”。それだけと思ってまい進したい」と静かに語った。

 ただ、最後に大階段を下りる責任はヒシヒシと感じている。「お客さまの拍手って毎日、本当に違うんですよね。ちゃんとお客さまの心を動かして頂いた拍手なのか、そういう拍手を頂ける人間にならなければ、と思っています。それこそ初日、最後のパレードで感じる空気、見えた景色は一生忘れないと思います」。9代目宙組トップスターとして、力強く一歩を踏み出した。(土谷 美樹)

 ◇芹香 斗亜(せりか・とあ)1月20日生まれ、兵庫県出身。神戸海星女学院中を経て07年初舞台。星組配属。10年「愛と青春の旅だち」で新人公演初主演。12年4月花組へ、17年10月に宙組に組替え。今年6月、入団17年目でトップ就任。身長1メートル73。愛称「キキ」。

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