宝塚星組・礼真琴<上> “雑草魂”大切に憧れの大役で心動かす演技を

[ 2023年5月27日 11:00 ]

「ロナンの雑草魂を大切に熱く演じたい」と話す礼真琴
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 星組トップスター礼真琴主演の話題作「1789―バスティーユの恋人たち―」が6月2日、兵庫・宝塚大劇場で開幕する(7月2日まで。東京宝塚劇場は7月22日~8月27日)。

 革命前夜のフランスを舞台に、運命に翻弄(ほんろう)されながら愛と理想を求めて生き抜こうとする青年・ロナンを描くフレンチミュージカル。宝塚では2015年に月組で上演され大きな話題を呼んだ。8年ぶりの再演に礼は「初めて見た時に衝撃を受けて、いつかどこかで自分も挑戦したいと思っていたので今回の実現はうれしいですが、今は皆ともがいて悩みながら作っています」と告白。

 ロベスピエール、フェルゼン、マリー・アントワネット…。フランス革命を生きた歴史上の人物が登場する中、礼が演じるロナンは名もない民衆の一人。「そんな人間でもこれだけ歴史を動かすことができるんだ、という“雑草魂”を大切に。主役だから、トップだから真ん中にいるのではなく一人の演者として皆の心を動かせるようになりたい」と力強い。高い歌唱力は数々の舞台で実証済み。今回は個人の力量以上に「星組にしか出せない勢いが、民衆のパワーになれば」と組一丸での熱演を誓った。(土谷 美樹)

 ◇礼 真琴(れい・まこと)12月2日生まれ、東京都出身。東海大浦安高を経て09年初舞台。星組配属。13年「ロミオとジュリエット」で新人公演初主演。19年10月トップ就任。1メートル70。愛称「まこっつぁん」。

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