花組・柚香光　脂乗り切るトップ3年目！見事なタップと絶妙な“間”で笑いも生む

「アステアのお役を汚さないよう務めたい」と軽やかなステップを踏む柚香光
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　宝塚歌劇団花組トップスター・柚香光（ゆずか・れい）主演のミュージカル「TOP　HAT（トップハット）」。6日まで上演中の大阪・梅田芸術劇場には多くのファンが駆け付けている。

　ハリウッド黄金期のミュージカルスター、フレッド・アステアの代表作の一つで、小さな勘違いからどんどん物語が転がるラブコメディー。歌劇団きってのダンサー、柚香が見事なタップを踏み鳴らし、カンパニーが生み出す絶妙な“間”でも笑いが巻き起こる傑作だ。

　「アステア様に尊敬の念を抱いてまして」と話し「映画を何度も見直した」というだけあって、流れるようなステップにキザなしぐさ、男役独特の包容力でファンの心をわしづかみ。自身の代表作にもなり得る熱演で「今このような時だからこそ、見ていただきたい。世界で悲しい出来事が起こっていますが、見に来ていただいた皆さまに少しでもクスッと笑っていただける瞬間がありますように願っています。アステアのお役を汚さないように敬意と責任を持って務めたい」。トップになって3年目。脂が乗り切った彼女の今後もますます楽しみだ。　（土谷　美樹）

　◇柚香　光（ゆずか・れい）3月5日生まれ、東京都出身。杉並区立和泉中を経て09年初舞台。花組配属。華やかな舞台姿で早くから頭角を現し19年11月、トップ就任。星組トップ礼真琴、月組トップ月城かなとも同期。身長1メートル71。愛称「れい」。