花組・永久輝せあ “ザ・王子様”が新境地 復讐(ふくしゅう)誓う狂気と憂いのオクターヴを熱演

[ 2022年3月26日 05:30 ]

新たな一面を開拓しますますの活躍が期待される永久輝せあ(中央)
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 花組期待の男役スター、永久輝せあ(とわき・せあ)の3年ぶりの主演作「冬霞の巴里」が25日、大阪・梅田のシアター・ドラマシティで開幕した。

 舞台は19世紀パリ。資産家の父を殺したであろう叔父と母への復讐(ふくしゅう)を誓う青年オクターヴを熱演し、客席を引きこんだ。涼しい目元に切れのあるダンス、ハスキーで安定した歌声と“男役の武器”をいくつも持ち合わせた中堅男役。前回の主演作「PR×PRince」に代表されるように“ザ・王子様”のイメージが強い永久輝が狂気を胸に、唯一の同志である姉(星空美咲)に複雑な感情を抱くなど、憂いを携えた表情でファンの心を捉え新境地を開拓した。

 4度の新人公演主演、バウホール主演を経験した後の19年に花組に組替え。直後に、何人ものトップスターが務めてきた三井住友カードならびにVJAのイメージキャラクターにも抜てきされるなど、将来を最も期待されるスターの一人。甘さと品格の上に新たな一面が加わり一層の活躍が期待できそうだ。4月2日まで。東京建物Brillia HALLは4月8~14日。(土谷 美樹)

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