宝塚花組・柚香光 47年ぶり再演の名作でオープニングから観客を魅了「一回一回大切に」

[ 2022年10月22日 11:00 ]

「どこの地に行っても一回一回を大切に」と熱演を誓う柚香光(左)と星風まどか(C)宝塚歌劇団
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 【Saturday宝塚】花組トップスター柚香光主演の全国ツアー「フィレンツェに燃える/Fashionable Empire」神奈川公演が21日、神奈川県民ホールで開幕した。ツアーは11月3日まで。

 「フィレンツェ…」は汀夏子主演の雪組公演以来、47年ぶりの再演も話題で、複雑でさまざまな愛の形を描いた故柴田侑宏氏の名作。柚香も「普遍的で、感傷的で、複雑で、はかなくて。愛に生きる人間の強さも弱さも、全て凝縮させている。いろいろに感じていただける作品。じっくりと見ていただきたい」としみじみ話した。

 国家統一が始まった1850年ごろのイタリア、フィレンツェを舞台に侯爵家の長男アントニオ(柚香)と次男レオナルド(水美舞斗)が、酒場の歌姫から貴族の世界に嫁いだパメラ(星風まどか)を巡り大きく物語が展開。柚香は上品なヒゲを蓄え、オープニングで披露する美しいバックショットから客席を引き込んだ。

 大阪・梅田芸術劇場で行われたツアー初日には、スタンディングオベーションも起こり「この熱気を皮切りに、どこの地に行っても全員で一回一回を大切にしたい」と最後まで熱演を誓った。 (土谷 美樹)

 ◇柚香 光(ゆずか・れい)3月5日生まれ、東京都出身。杉並区立和泉中を経て09年初舞台。花組配属。14年「ラスト・タイクーン」で新人公演初主演。同年「ノクターン」でバウホール初主演。19年11月トップに。身長1メートル71。愛称「れい」。

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