演歌歌手の金嶋昭夫 新曲「大阪たずね恋」発売パーティー 経営者と歌手の二刀流

[ 2023年3月28日 18:32 ]

新曲「大阪たずね恋」の発売記念パーティーを行った金嶋昭夫(中央)。作詞の石原信一氏(左)、作曲の岡千秋氏と。
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 都内で「カラオケ747」などを展開する金嶋観光グループの会長で、2021年に演歌歌手デビューした金嶋昭夫(77)が28日、都内で新曲「大阪たずね恋」(22日発売)の発売記念パーティーを行った。

 幼少期から演歌が好きだった金嶋は、スカウトをきっかけに76歳で演歌歌手に。21年8月発売の「新宿しぐれ」(詞・石原信一、曲・岡千秋)でデビューし、経営者と歌手の二刀流となった。「デビューから1年半、テレビやラジオにも何度も出させていただいた。石原先生、岡先生をはじめみなさんのご協力のおかげで活動ができています」と笑顔で話した。

 この日のパーティーでは、自社の従業員らを前に2枚目となる新曲「大阪たずね恋」などを披露。同曲も詞を石原氏、曲を岡氏が手がけた。大切な女を追いかけて大阪に会いに来た男の気持ちを歌った浪花演歌で、石原氏は「付き合っていた男女がいて、だけど男性が金嶋会長みたいに事業で忙しくて、なかなか振り向いてくれない。女性は“足手まといかしら”と身を引いたんだけど、“やっぱり俺にはお前が必要だ”と、大阪に流れていった女性に会いにいく話」と説明。「会長は失恋ソングと言って“僕はフラれた女は絶対に追いかけない”と言うんですけど、違うんですよ」と笑った。

 一方の岡氏は「作家としては、いろんなことを体験したほうが本物がでてくるんじゃないかと思う。会長にもそんな思いがあるんじゃないかな」と話し、メロディーについては「新宿しぐれはまったりした歌だったけど、今回は元気よく追いかけていくメロディーがいいなと思って。自分としては意図はあるんですよ」と語った。金嶋は「“新人歌手ですから優しく”とお願いしてるんですけど、正直、新宿しぐれより難しいです。聴く方に感動を与えるには、新宿しぐれより3倍ぐらい歌いこなして味を出さないと難しいかな。猛特訓の最中です」と背筋を伸ばした。

 大阪の飲み屋街などをさすらいながら、女性の姿を探す男の心情が描かれている。石原氏は「岡先生と話して、新宿しぐれでデビューしたので、今度は大阪でも金嶋さんを知ってほしいと。それなら大阪に住んでいる人じゃなくて、東京の人が大阪をさすらうイメージがかっこいいねということになった」と話すと、岡氏は「大正解でしたね」と笑顔を見せた。

 浪花演歌と言えば、岡氏が作曲し、都はるみさんとデュエットした「浪花恋しぐれ」(83年)が有名。今年で発売からちょうど40年になる。一方、石原氏が作詞した森昌子さんの大ヒット曲「越冬つばめ」も同じく40年前に発売。岡氏は「不思議な縁があるんだね」としみじみ語りながら、「大阪の歌は久しぶりだからうれしいね」と話した。

 デビューから1年半がたったが、金嶋は「時間があれば歌ばかり歌ってます」と新人歌手として練習に励む毎日。歌手になって一番感動したのは、養護施設にボランティアでショーをした時のことだという。「ご婦人の方が私の歌を聴いて目が潤ませていた。“ウチの旦那が生前にその歌をいつも歌っていたんですよ。あなたの歌を聴いて、ウチの人を思い出して泣けちゃったの”と聴いて、歌って言うのは人に感動、幸せ、勇気を与えられるんだなと感じた。うまく歌うのはもちろんだけど、心をつかむ歌い方も大事なんだなと思った」と、胸に響く歌を届けることを心がけている。

 今後も元気な限りは歌も仕事も続けていくつもり。「もし神様がいらっしゃるなら、私に歌手という職位を与えることで、ボランティア活動がもっとすばらしいものになるんじゃないか、という形で歌手にさせていただいたのかなと思う。ボランティアにまい進しながら、それがヒットにつながればいいと思います」と笑顔で語った。

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