中村雅俊 渡辺徹さんに別れの言葉「お前のこと絶対忘れないからな」に参列者も「おー!」

[ 2023年3月28日 14:45 ]

<渡辺徹さんお別れの会>会場入りする中村雅俊(撮影・村上 大輔)
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 昨年11月に急逝した俳優・渡辺徹さん(享年61)のお別れの会が28日、東京・グランドプリンスホテル新高輪で行われ、発起人で文学座の先輩だった俳優・中村雅俊(72)がお別れの言葉を述べた。

 「弟と思ってた」というほど渡辺さんをかわいがっていたと明かし「寂しいです。徹は死ぬやつじゃないと思ってました。残念です。寂しいです。61で逝くのは若すぎます」と悔しがった。「優しくて気遣いができてユーモアがあってチャーミングで。徹は、できた弟です。俺たちはずっと徹のこと忘れないからね」と人柄をしのんだ。

 また「みなさん、ご唱和願いますか。徹に“俺たち、お前のこと忘れない”って言って、“なあみんな”言ったら拳を上げて一緒に“おおー!”って言ってくれますか?」と参列者に呼び掛けると拍手が。そして「徹、俺たち、お前のこと忘れない。絶対忘れないからな。なあみんな?」と問いかけると、参列者は「おー!」と呼応していた。

 渡辺さんが所属していた文学座の代表で、お別れの会の発起人の1人でもある俳優・角野卓造(74)は会の終了後に囲み取材に応じ「(中村雅俊の)スピーチは泣けた」と語った。

 設けられた祭壇には、2020年9月に夫婦で取材を受けた際の1枚で、満面の笑みの渡辺さんの遺影が。オンシジュームやひまわり、カーネーションなど、オレンジや黄色の花計11850本が彩った。太陽のように明るい渡辺さんをイメージ。渡辺さんと榊原郁恵の好きな色をテーマカラーに、デビュー当時の舞台デザインも用いながら、渡辺さんの笑顔を思い起こしてほしいとの願いが込められている。

 お別れ懇談会では、お笑いコンビ・なすなかにしが司会を担当。渡辺さんの懐かしの映像、参列できなかった著名人からのお別れのメッセージVTRも。最後は参列者で渡辺さんのヒット曲「約束」を歌った。また、9月2日に浅草公会堂で「徹座7」が開催されることも発表された。

 返礼品は、書籍やポストカード、渡辺さんの大好物でオリジナルデザインのマヨネーズだった。

 渡辺さんは高校卒業後の1980年、文学座の門を叩き翌81年研究生に。同年、オーディションで「太陽にほえろ!」の竹本淳二(ラガー)刑事役を射止め俳優デビューし、劇中で殉職するまで約4年間出演。82年には歌手デビューも果たし、2枚目のシングル「約束」が大ヒットするなどアイドル的な人気となった。柔和な明るいキャラクターで、バラエティー番組や情報番組の司会者としても親しまれた。84年のドラマ共演を機に榊原郁恵と交際に発展。87年に結婚した。結婚後も夫婦共演が多く、芸能界きってのおしどり夫婦と言われた。

 昨年11月20日に発熱や腹痛などの症状を訴え、都内の病院で細菌性胃腸炎と診断されそのまま入院し、その後、敗血症と診断された。治療を続けていたが回復にはいたらず。最期は榊原ら家族にみとられて息を引き取った。葬儀・告別式は家族葬で執り行われた。

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