内藤剛志「夏に始まり夏に終わった関係」渡辺徹さんお別れ会で涙 「またいつか会える。そう思いたい」

[ 2023年3月28日 15:10 ]

<渡辺徹さんお別れの会>取材に応じる角野卓造(左)と内藤剛志(撮影・村上 大輔)
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 昨年11月に急逝した俳優・渡辺徹さん(享年61)のお別れの会が28日、東京・グランドプリンスホテル新高輪で行われ、俳優の内藤剛志(67)が涙しながら渡辺さんに別れを告げた。

 内藤の掛け声で開式したが、その後の囲み取材では「つい“徹会いたいよ”って言ってしまった」と台本にないセリフを言ってしまったと裏話を披露した。

 共演作の思い出も。「1983年の8月に初めて『太陽にほえろ!』で一緒に仕事しまして。その日、じつは初めて僕の子供が生まれた日。徹に“子供生まれた”って言ったら“監督、内藤さん子供生まれたんで(収録)中止にしてください”って。監督も“じゃあ内藤行け!”ってことで、徹の万歳三唱のもと、僕は子供のもとに行って子供を抱いた。すべて徹のおかげ。毎年自分の子供の誕生日が来るたびに徹のことを思い出すんだろうなと。それから40年、嫌っていうほど仕事しました。最後は、去年の夏にご一緒。夏に始まり夏に終わった関係」と話した。

 「徹って人を利用したりしない。背中を押してくれるような人。こんな笑顔のお別れの会ってなかなかない。あいついないと思うと寂しい。けど、たくさんの宝物をいただいた。大事に生きていきたいと思う。『約束』はうちわを持って熱唱しました。またいつか会えるんじゃないですか。そう思いたいです。みんなの心の中に永久にいると思う」と目に涙を浮かべながらしのんだ。

 設けられた祭壇には、2020年9月に夫婦で取材を受けた際の1枚で、満面の笑みの渡辺さんの遺影が。オンシジュームやひまわり、カーネーションなど、オレンジや黄色の花計11850本が彩った。太陽のように明るい渡辺さんをイメージ。渡辺さんと榊原郁恵の好きな色をテーマカラーに、デビュー当時の舞台デザインも用いながら、渡辺さんの笑顔を思い起こしてほしいとの願いが込められている。

 お別れ懇談会では、お笑いコンビ・なすなかにしが司会を担当。渡辺さんの懐かしの映像、参列できなかった著名人からのお別れのメッセージVTRも。最後は参列者で渡辺さんのヒット曲「約束」を歌った。また、9月2日に浅草公会堂で「徹座7」が開催されることも発表された。

 返礼品は、書籍やポストカード、渡辺さんの好物オリジナルデザインのマヨネーズだった。

 渡辺さんは高校卒業後の1980年、文学座の門を叩き翌81年研究生に。同年、オーディションで「太陽にほえろ!」の竹本淳二(ラガー)刑事役を射止め俳優デビューし、劇中で殉職するまで約4年間出演。82年には歌手デビューも果たし、2枚目のシングル「約束」が大ヒットするなどアイドル的な人気となった。柔和な明るいキャラクターで、バラエティー番組や情報番組の司会者としても親しまれた。84年のドラマ共演を機に榊原郁恵と交際に発展。87年に結婚した。結婚後も夫婦共演が多く、芸能界きってのおしどり夫婦と言われた。

 昨年11月20日に発熱や腹痛などの症状を訴え、都内の病院で細菌性胃腸炎と診断されそのまま入院し、その後、敗血症と診断された。治療を続けていたが回復にはいたらず。最期は榊原ら家族にみとられて息を引き取った。葬儀・告別式は家族葬で執り行われた。

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