豊島九段 残った!首位・羽生九段と藤井王将への挑戦者争い 113手で決めた 3勝1敗に

[ 2022年11月12日 04:45 ]

勝利した豊島九段は対局を振り返る(撮影・井垣 忠夫)
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 第72期ALSOK杯王将戦(スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社主催)挑戦者決定リーグは11日、東西の将棋会館で2局を行い、大阪は豊島将之九段(32)が服部慎一郎五段(23)に113手で勝利した。豊島は3勝1敗。服部は1勝4敗となり陥落が決まった。

 戦型は角換わり腰掛け銀で8月、先手豊島が藤井聡太王将(20)=竜王、王位、叡王、棋聖を含む5冠=に敗れた王位戦第4局と50手目まで先後逆で同じ進行。86手目、飛車桂両取りの△5六角で迫られたが、この瞬間を逃さず▲3三歩の王手。「読み抜けがあったら逆転してしまう。微妙かと思った」。この踏み込みが果断で、飛車を失ったが91手目▲4二金以降2手で包囲網を築いた。

 藤井への挑戦権争いは、5勝の首位・羽生善治九段(52)を豊島が追う。逆転には15日の渡辺明名人(38)=棋王との2冠=、22日は羽生と連勝し、さらに5勝1敗で相星になる羽生とのプレーオフを制する必要がある。「目の前の一局、局面に集中して指したい」。まずは4日後へ目を向けた。(筒崎 嘉一)

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