伊藤英明「自分は俳優だって自信を持って言えなくて」 払拭してくれた津川雅彦さんの言葉

[ 2022年3月20日 10:06 ]

伊藤英明
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 俳優の伊藤英明(46)が20日放送のTBS「人生最高レストラン」(土曜後11・30)に出演。18年に亡くなった俳優の津川雅彦さん(享年78)との思い出を語った。

 伊藤の俳優人生に大きな影響を与えた津川さんとの出会いは、主演を務めたドラマ「リキッド~鬼の酒 奇跡の蔵~」(2015年、NHK BSプレミアム)。酒造りをテーマにしたヒューマンドラマで、赤字を抱えた酒蔵の新米蔵元を伊藤が演じ、伝説の杜氏を津川さんが演じた。

 「今まで役者について何も勉強してこなくて、たまたま与えられたものがヒットしてっていうのが、どこか自分の中でひっかかっていた。自分は俳優だって自信を持って言えなくて。例えば、殺陣ができるとか馬に乗れるとかでもなく。発声とかも大事なのにそういうのをやってこなかったゆえに、いろんな経験してきたけど、わからないまま、ごまかしてやってきたことに恥ずかしさみたいなものがあったんです」と大きな引け目を感じていたという。

 そんな中で津川さんにはよく話を聞いてもらったといい「本質をわかってくれた上で大切な言葉をくれた。俳優としても品格、凄み、優しいし、博識で華がある。あんな人はいないと思う」とし「自信を持たせてくれました。津川さんは『人生経験をそのまま使えばいいんだよって。誰か1人でも感動させて、見てくれた人に影響を与えられれば幸せなんじゃないかな』って」と言葉をかけてくれたという。長男が誕生した際は「病院まで来てくれて、子供を抱っこしてくれて」と、プライベートでも親子のような関係性だった。

 ドラマの現場では「だんだん主人公は成長して、津川さんと良い酒を造ることを目指していくんですけども、最後に泣きながらあなたと造れてよかったというシーンがあって。感情を出すって凄く緊張するんですよね。でも津川さんが役を通して、役を消さないで引き出してくれる。普段の関係性を使いながら、役に反映させてくれることをしてくれて」。津川さんはカメラに映っていない時でも、伊藤から見えるところでボロボロ泣きながら芝居をしたといい「感情を引き出してくれるというか。こういうのがお芝居なんだなということを教えてくれた」としみじみと振り返った。

 津川さん亡き後、連れて行ってもらった京都の思い出の店には「ちょっとまだ行けなくて…」と死をどこかで受け止めきれていない様子。「物凄く特別なお店。自分自身で最高だなっていう日に津川さんを良く知る人と妻と行きたいなと思います」と語った。

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2022年3月20日のニュース