渡辺明棋王が史上3人目の同一棋戦10連覇 羽生善治九段、大山康晴十五世名人以来 棋王戦5番勝負

[ 2022年3月20日 20:44 ]

将棋の棋王戦5番勝負第4局を制し、10連覇を達成した渡辺明棋王(提供・日本将棋連盟)
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 将棋の渡辺明棋王(37)が20日、栃木県日光市の日光東照宮で指された第47期棋王戦5番勝負第4局で挑戦者の永瀬拓矢王座(29)を115手で破り、3勝1敗でタイトルを防衛するとともに10連覇を達成した。

 同一棋戦10連覇以上を達成したのは過去に羽生善治九段(王座19、棋王12、棋聖10)と大山康晴十五世名人(名人13、王位12)の2人だけという偉業。終局後、渡辺は笑みを浮かべながら「もう挑戦することはたぶんできないと思うのでよかった」と語った。また、歴代4位となっているタイトル獲得回数も30期の大台に乗せた。

 本局は先手番の渡辺が得意の矢倉に構え、徐々にリードを拡大。難解な終盤もしっかり読み切って永瀬の王を寄せきった。今年最初のタイトル戦、第71期ALSOK杯王将戦7番勝負では挑戦者だった藤井聡太王将(19)=竜王など含め5冠=に4連敗を喫して失冠。棋王戦への影響も心配されたが、周囲の声を完全にシャットアウトする防衛戦となった。

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2022年3月20日のニュース